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Vol.8 指導者の立場から(4)薬学部学生に「精神医療実習」を提供、精神科に対する偏見を解消
統合失調症患者と接し治療効果を確認、過鎮静や幻聴・幻覚もバーチャル体験
黒沢 雅広 氏
昭和大学附属烏山病院 薬局長/昭和大学 薬学部 病院薬剤学講座 准教授
昭和大学薬学部卒業後、1997年に同大学大学院を修了し、毒物学教室に従事。その後、青森県内の保険薬局勤務を経て、2002年から青森県内の単科精神科病院に勤務し、精神科薬物療法に深く携わるようになる。2020年に昭和大学附属烏山病院に入職し、薬局長を務める。日本病院薬剤師会・精神科専門薬剤師、日本精神薬学会・精神薬学会認定薬剤師に認定されている。
昭和大学附属烏山病院(東京都世田谷区)は、大学附属病院としては稀な単科精神科病院です。同病院では2020年から同大薬学部の学生を対象に「精神医療実習」を必修科目としてスタートさせました。学生に精神医療を正しく理解してもらい、精神科に対する偏見を改めてもらうことを目的に、座学・見学・体験実習を組み合わせ、5日間学びます。実際に患者さんとコミュニケーションを取るほか、過鎮静や幻聴・幻覚をバーチャル体験することで患者さんの苦痛を理解できるよう配慮されています。実習後のアンケート調査では、9割超の学生が精神科病院への就職も選択肢の一つになったと回答しています。