ツイミーグ一問一答 第1回 ツイミーグの作用機序 ~膵作用編~

ツイミーグ 一問一答 第1回 ツイミーグの作用機序 ~膵作用編~

2021年9月、従来と異なる作用機序を有する経口血糖降下薬、「ツイミーグ」が世界に先駆けて日本で発売され、2022年9月1日より、投薬期間制限解除となりました。

今回は、ツイミーグの作用機序、特に膵作用について、4つのQ&A形式でご紹介します。
それぞれのQについて、わかりやすくお答えする1~2分の動画もありますので、ぜひご覧ください。


Q. 膵β細胞におけるミトコンドリアの役割とは?

ミトコンドリアの機能として最も広く知られているのがATPの産生ですが、そのほかに活性酸素種(ROS)の産生、アポトーシス、細胞内Caイオンの貯蔵、感染防御などの機能も有しています。
また、高血糖などのストレス下では、ミトコンドリア機能障害が引き起こされることが知られています。ミトコンドリアの機能低下は、膵β細胞のインスリン分泌低下を引き起こします。
その原因として、 ATP産生低下、ミトコンドリア由来ROS産生増加、アポトーシス促進によるβ細胞数の減少などが示唆されています。

ミトコンドリアの機能と糖尿病との関係について、動画でもご紹介しています。ぜひご覧ください。


Q. 膵β細胞におけるツイミーグの推定される作用とは?

膵β細胞におけるツイミーグのグルコース濃度依存的なインスリン分泌促進の作用機序としては、図のような、NAD+を介したインスリン分泌の増幅経路()の活性化とインスリン分泌の主経路である惹起経路()の増強が示唆されています。
惹起経路の一連の機序は、グルコースの取り込みが起点となっていることから、ツイミーグのインスリン分泌促進作用もグルコース濃度に依存して発揮されると考えられています。

膵β細胞内におけるイメグリミンの作用機序について、動画をぜひご覧ください。


Q. ツイミーグの膵作用の根拠となる非臨床試験はありますか?

膵作用の根拠となる非臨床試験として、N0-STZラット由来膵島を用いたインスリン分泌試験(in vitro)、STZ誘発糖尿病モデル動物を用いたOGTT(ラット)などがあります。

それぞれの試験結果を動画でご紹介していますので、ぜひご覧ください。


Q. ツイミーグの膵作用の根拠となる臨床薬理試験はありますか?

膵作用の根拠となる臨床薬理試験としては、海外グルコースクランプ試験があります。2型糖尿病患者を対象に、ツイミーグ1,500mgまたはプラセボを1日2回、7日間投与し、高血糖クランプ検査でのインスリン分泌量をプラセボと比較して評価した試験です。

試験結果を動画でご紹介しています。インスリン分泌に対するイメグリミンの作用についてぜひご覧ください。

6. 用法及び用量
通常、成人にはイメグリミン塩酸塩として1回1000mgを1日2回朝、夕に経口投与する。

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