リプレガル点滴静注用3.5mg:添付文書HTML版

添付文書

作成又は改訂年月

  • ** 2018年3月改訂 (第6版)
  • * 2015年4月改訂

日本標準商品分類番号

  • 873959

日本標準商品分類番号等

  • **再審査結果公表年月(最新)
    • 2017年12月
  • 国際誕生年月
    • 2001年8月

薬効分類名

  • α-ガラクトシダーゼ酵素製剤

承認等

  • 販売名
    • リプレガル点滴静注用3.5mg

  • 3959410A1025

承認・許可番号

  • 承認番号
    • 21800AMY10136
  • 商標名
    • REPLAGAL

薬価基準収載年月

  • 2006年12月

販売開始年月

  • 2007年2月

貯法・使用期限等
 

    貯法
    凍結を避け、遮光して、2〜8℃で保存
    使用期限
    外箱等に記載
規制区分
 

    生物由来製品
    劇薬
    処方箋医薬品注)
    注)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
 

    有効成分
    1バイアル(3.5mL)中
    アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)  3.5mg
    添加物
    1バイアル(3.5mL)中
     塩化ナトリウム  31mg
     リン酸二水素ナトリウム一水和物  12mg
     ポリソルベート20  0.8mg
     pH調節剤  適量
性状
 

    無色澄明の液
    本品は保存中に少量の微粒子を生ずることがある
    pH
    5.5〜6.5
    浸透圧比
    1.0〜1.2(生理食塩液に対する比)
    本剤は、製造工程において、ヒト線維肉腫由来細胞株及びブタ腸粘膜由来成分を使用している。

一般的名称

  • 注射用アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)

**警告

 

    **本剤投与により重篤なアナフィラキシーが発現する可能性があるので、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion related reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

禁忌

 

(次の患者には投与しないこと)

    本剤の成分又はα-ガラクトシダーゼ製剤に対するアナフィラキシーショックの既往歴のある患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕

効能又は効果

  • ファブリー病
  • **効能又は効果に関連する使用上の注意
     

      本剤はファブリー病と確定診断された患者にのみ使用すること。
    用法及び用量
     

      通常、アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり0.2mgを隔週、点滴静注する。
    用法及び用量に関連する使用上の注意
     

    • 1.
      投与速度:投与速度が速いとinfusion related reactionが発現しやすいので、投与は40分以上かけて行うこと。
    • 2.
      希釈方法:患者の体重あたりで計算した本剤〔アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として1mg/mLの溶液〕の必要量を用時にバイアルから採取し、100mLの日局生理食塩液に加えて希釈する。
    • 3.
      本剤は保存中に少量の微粒子を生じることがあるため、本剤投与時には0.2μmのインラインフィルターを通して投与すること。

    使用上の注意

    慎重投与
     

    (次の患者には慎重に投与すること)

      本剤の成分又はα-ガラクトシダーゼ製剤に対する過敏症の既往歴のある患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕
    重要な基本的注意
     

    • 1.
      本剤はたん白質製剤であるため、アナフィラキシーショックが起きる可能性は否定できないので、観察を十分に行い、このような症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。
    • 2.
      **本剤の投与中又は投与終了後1時間以内にinfusion related reactionがあらわれることがある。主な症状は発熱倦怠感四肢疼痛胸部不快感悪寒顔面潮紅であり頭痛呼吸困難腹痛嘔気胸痛そう痒浮腫蕁麻疹等のアレルギー反応を伴うこともある。Infusion related reactionは通常本剤による治療開始2〜4ヵ月で発現するが1年以降に発現する例も報告されている。本剤投与中にinfusion related reactionがあらわれた場合には必要に応じて投与を中断し適切な処置(抗ヒスタミン剤副腎皮質ホルモン剤投与等)を行うこと。処置後は経過を観察し投与再開に際しては以下を考慮すること。
    • (1)
      Infusion related reactionが不変又は悪化した場合には、投与を再開しないこと。Infusion related reactionに対する追加処置を考慮すること。
    • (2)
      Infusion related reactionが軽快又は消失した場合、投与再開を考慮すること。再開の場合、必要に応じ、投与速度を中断前の1/2を目安として下げること。
    • 3.
      Infusion related reactionが発現した患者への次回投与に際しては、以下を考慮すること。
    • (1)
      前投薬(抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤等を本剤投与1〜3時間前に投与)の処置を行うこと。
    • (2)
      前投薬等の処置を行ってもinfusion related reactionが軽減しない症例において、同処置を実施した上で本剤を1〜5分間投与して中断し、約5分後に投与を再開することによりinfusion related reactionが軽減された例がある。
    • 4.
      **心臓にファブリー病の病変が認められる患者において、本剤の投与中又は投与終了後24時間以内に、infusion related reaction に関連して、心房細動、心室性期外収縮、頻脈性不整脈、心筋虚血、心不全等があらわれたとの報告がある。このような症状があらわれた場合には、投与を中断し、適切な処置を行うこと。
    • 5.
      本剤の投与により、アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体が産生し、効果が減弱した例が報告されている。これらの大部分では、本剤の投与を継続することにより効果が回復したが、回復がみられない例もあった。本剤投与中に、疼痛の悪化など効果の減弱がみられた患者では他の治療法に切り替えることも考慮すること。〔「臨床成績」の項参照〕

    **相互作用

    併用注意

    (併用に注意すること)

    • 薬剤名等ヒドロキシクロロキン硫酸塩
    • 臨床症状・措置方法
      本剤の作用が減弱する可能性がある。
    • 機序・危険因子
      細胞内α-ガラクトシダーゼの活性を阻害する可能性がある。

    副作用

    副作用等発現状況の概要
     

      **国内での臨床試験において、12例中10例に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、発熱6例、悪寒及び倦怠感が各4例、四肢疼痛、熱感、CK(CPK)上昇及び呼吸困難が各2例であった。(承認時)
      特定使用成績調査(長期使用に関する調査)において、493例中121例(24.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は発熱18例(3.7%)、倦怠感14例(2.8%)、悪心11例(2.2%)、四肢疼痛10例(2.0%)等であった。(再審査終了時)
      外国での臨床試験において、65例中41例(63.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、潮紅14例(21.5%)、悪寒12例(18.5%)、発熱9例(13.8%)、嘔気8例(12.3%)及び頭痛7例(10.8%)であった。(承認時)
    重大な副作用
     

      **アナフィラキシー(頻度不明)
      観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    その他の副作用
     

      次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
      皮膚注)
      5%以上
      ざ瘡、紅斑性発疹、そう痒
      皮膚注)
      5%未満
      発疹、網状皮斑、蕁麻疹、脱毛、皮膚乾燥、皮膚剥離
      精神神経系注)
      5%以上
      頭痛、めまい
      精神神経系注)
      5%未満
      振戦、眩暈、パニック発作、傾眠、不眠、情動変動
      循環器注)
      5%未満
      血圧上昇、動悸、頻脈
      肝臓注)
      5%未満
      AST(GOT)上昇、LDH上昇
      泌尿器注)
      5%未満
      腎機能異常、クレアチニンクリアランス低下、クレアチニン上昇
      消化器注)
      5%以上
      嘔気、腹痛、下痢
      消化器注)
      5%未満
      口渇、胃部不快感、嘔吐
      呼吸器注)
      5%未満
      呼吸困難、咳嗽、肺うっ血、呼吸不全、低酸素血症
      血液注)
      5%未満
      好酸球増多
      注)
      5%未満
      結膜炎、流涙、瞬きが増える
      その他注)
      5%以上
      顔面潮紅(ほてり)、悪寒、発熱、疼痛(四肢疼痛、下肢痛等)、アレルギー反応、浮腫、背部痛、胸痛、熱不耐性、異常感覚(冷感、ピリピリ感)、疲労感、倦怠感、咽頭絞扼感
      その他注)
      5%未満
      嗄声、神経痛、筋肉痛、味覚異常、インフルエンザ様症状、温度感覚変化、知覚不全、CK(CPK)上昇、鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、熱感、耳鳴、胸部圧迫感、胸部不快感、しびれ感、眼窩周囲浮腫、骨痛、嗅覚錯誤、いびき

    • 注)頻度は国内臨床試験及び外国での臨床試験の集計結果による。

    高齢者への投与
     

      一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を考慮しながら、慎重に投与すること。高齢者に対する安全性は確立していない。〔使用経験が少ない。〕
    妊婦、産婦、授乳婦等への投与
     

    • 1.
      妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
    • 2.
      授乳中の患者には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。〔授乳中の投与に関する安全性は確立していない。〕
    小児等への投与
     

      低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性及び有効性は確立していない。〔使用経験が少ない。〕
    適用上の注意
     

    • 1.
      投与経路
    • 点滴静脈内投与のみに使用すること。
    • 2.
      調製時
    • (1)
      本剤の希釈液としては日局生理食塩液以外使用しないこと。
    • (2)
      本剤は保存中に少量の微粒子を生じることがあるが、微粒子は0.2μmのインラインフィルターで除去される。また、これにより本剤の薬効は影響を受けない。
    • (3)
      凝集や失活の原因となるので、希釈後は激しく振とうしないこと。
    • (4)
      他剤と混注しないこと。
    • (5)
      希釈後は肉眼で不溶性異物や変色の有無を確認し、それらを認めた場合は使用しないこと。
    • 3.
      投与時
    • (1)
      希釈後は速やかに使用すること。
    • (2)
      使用後の残液は使用しないこと。

    薬物動態

     

    • 1.
      血漿中濃度
    • 日本人男性ファブリー病患者に、本剤0.2mg/kgを40分間で静脈内投与した場合の血漿中α-ガラクトシダーゼA活性は、約40分後に最大値を示した後速やかに消失し、投与8時間後にはほぼ投与前の値に低下した。12回目投与時では、初回投与時に比較してCmax及びAUC0-∞の減少が認められ、T1/2の延長がみられた。
      表1参照
    • 2.
      分布
    • 米国において、男性ファブリー病患者10例に本剤を0.007〜0.110mg/kg静脈内投与し、44時間後に肝バイオプシーを行って本剤の分布を調べたところ、投与量の8.5〜32.4%が肝臓に分布していることが認められた1)
      (参考)ラットに本剤の125I標識体を0.13及び1.28mg/kgの用量で単回静脈内投与して組織中放射能濃度を測定した。放射能は、投与後4時間において特に肝臓に高濃度で分布し、この放射能の大部分はたん白成分由来であった。
    • 3.
      排泄
    • (参考)ラットに本剤の125I標識体を0.13及び1.28mg/kgの用量で単回静脈内投与した時、投与後24時間までに投与放射能量の61.6〜78.8%が尿中に排泄された。

    表1(日本人男性ファブリー病患者12例、0.2mg/kgを40分間で点滴静脈内投与、測定対象:血漿中α-ガラクトシダーゼA活性)
    投与回数 例数 Cmax
    (U/mL)
    AUC0-∞
    (U・min/mL)
    T1/2
    (min)
    初回 12 5,169±993 364,277±82,827 56±13
    12回目 11 3,030±1,963 334,225±210,487 134±87

    平均値±標準偏差

    臨床成績

     

    • 1.
      国内臨床試験成績
    • 男性ファブリー病患者12例に本剤0.2mg/kgを、2週間に1回の頻度で6ヵ月間静脈内投与(12回)した。その結果、ファブリー病の原因である体内に蓄積したセラミドトリヘキソシド(CTH)の指標とされる1,2) 血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が有意に減少し、疼痛の重症度及び疼痛による生活妨害度が軽減した3) 。これらの効果は、さらに1年間投与を継続した場合にも持続がみられた。
    • 2.
      **国内特定使用成績調査(長期使用に関する調査)
    • 投与前後の血漿中CTH濃度を測定したファブリー病患者439例における血漿中CTH濃度は、投与開始時5.4±3.3nmol/mL(平均値±標準偏差)、投与6ヵ月時4.4±1.9nmol/mL(変化量-1.0±2.5nmol/mL)、最終時3.9±1.8nmol/mL(変化量-1.5±2.7nmol/mL)であった。(観察期間:3.1±1.7年)そのうち心ファブリー病患者23例における血漿中CTH濃度は、投与開始時4.1±1.8nmol/mL、投与6ヵ月時3.4±1.3nmol/mL(変化量-0.6±1.0nmol/mL)、最終時3.5±1.6nmol/mL(変化量-0.6±1.2nmol/mL)であった。(観察期間:2.4±1.6年)また、15歳以上の心ファブリー病患者における拡張末期左室後壁厚、拡張末期心室中隔厚、左室心筋重量係数は以下のとおりであった。
      表2参照
    • 3.
      外国での臨床試験成績(米国、英国及びドイツ)
    • 米国4)及び英国において、男性ファブリー病患者41例に本剤0.2mg/kgあるいはプラセボを、2週間に1回の頻度で6ヵ月間静脈内投与(12回)する二重盲検比較試験を行った。その結果、血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が減少するとともに、プラセボ群に比較し有意な疼痛の軽減、腎機能低下の抑制及び左室肥大進行の抑制が認められた。
      また、ドイツにおいて、女性ファブリー病患者15例に本剤0.2mg/kgを2週間に1回の頻度で最長で55週間投与した結果、血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が減少し、左室肥大が有意に軽減した5)
    • 4.
      抗体の産生
    • 国内及び外国の臨床試験で、本剤が3回以上投与された患者67例中26例(39%)でアガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体の産生が認められたが、このうち20例(77%)では投与継続中に抗体価の低下あるいは抗体の消失がみられた。抗体産生に起因する特異な副作用は認められなかった。一方、抗体の産生により効果が減弱する例がみられたが、投与を継続することにより、ほとんどの例で効果が回復した。

    表2
    項目 例数 開始時 最終時 変化量 観察期間(年)
    拡張末期左室後壁厚(mm) 15 15±4 14±4 -1±3 2.6±1.8
    拡張末期心室中隔厚(mm) 15 17±4 15±3 -1±3 2.6±1.8
    左室心筋重量係数(g/m2.7) 13 101±33 92±28 -9±18 2.8±1.8

    平均値±標準偏差

    ※ 開始時と最終時に測定した例数

    薬効薬理

     

      アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、ヒトリソソーム加水分解酵素であり、CTHの末端にα-グリコシド結合したガラクトース残基を切り離す酵素活性を有する。糖たん白質であるアガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、その糖鎖のマンノース-6-リン酸残基が細胞表面のマンノース-6-リン酸レセプターに結合することにより細胞内に取り込まれる6)
      アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)をα-ガラクトシダーゼAノックアウトマウスに投与した時、肝臓、心臓及び腎臓等に分布し、これらの臓器に蓄積したCTHの量が減少した。

    有効成分に関する理化学的知見

     

      一般名
      アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)
      Agalsidase Alfa (Genetical Recombination)
      化学名(本質)
      α-ガラクトシダーゼA遺伝子の増幅によってα-ガラクトシダーゼAの発現が増加しているヒト線維肉腫細胞株(HT-1080)由来細胞株により産生される398個のアミノ酸残基(C2029H3080N544O587S27;分子量:45,351.21, 1個又は2個のC末端アミノ酸残基が欠落しているものを含む)からなるサブユニット2つより構成される糖たん白質(分子量:約102,000)

    包装

    • リプレガル点滴静注用3.5mg:1バイアル

    主要文献及び文献請求先

    主要文献
    • 1)
      Schiffmann, R. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., 97:365, 2000
    • 2)
      Eng, C. M. et al.:N. Eng. J. Med., 345:9, 2001
    • 3)
      衛藤 義勝ほか:小児科臨床, 56:133, 2003
    • 4)
      Schiffmann, R. et al.:JAMA., 285:2743, 2001
    • 5)
      Baehner, F. et al.:J. Inherit. Metab. Dis., 26:617, 2003
    • 6)
      公開用欧州審査報告書、2001年10月13日

    製品に関するお問い合わせ先・文献請求先

    • 大日本住友製薬株式会社
    • 〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8
    • くすり情報センター
      TEL 0120-034-389

    製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

    • 製造販売元
    • 大日本住友製薬株式会社
    • 大阪市中央区道修町2-6-8