- トップ >
- 製品基本情報 >
- プロレナール錠5μg >
- プロレナール錠5μg:添付文書HTML版
プロレナール錠5μg:添付文書HTML版
添付文書
作成又は改訂年月
-
** 2014年10月改訂 (第15版)
-
* 2013年7月改訂
日本標準商品分類番号
-
87219
日本標準商品分類番号等
-
再審査結果公表年月
-
2009年12月
-
-
効能追加承認年月
-
2001年4月
-
薬効分類名
-
経口プロスタグランジンE1誘導体製剤
承認等
-
販売名
-
プロレナール錠5μg
-
-
3399003F1081
承認・許可番号
-
承認番号
-
21700AMZ00067
-
-
商標名
-
PRORENAL
-
薬価基準収載年月
-
2005年6月
販売開始年月
-
1988年4月
貯法・使用期限等
**貯法乾燥剤を同封した気密容器・室温保存
(吸湿性を有するため、アルミピロー又は瓶の開封後は湿気を避けて保存すること)**使用期限外箱等に記載
(開封後はなるべく速やかに使用すること)規制区分
処方箋医薬品注)注) 注意−医師等の処方箋により使用すること組成
成分・含量1錠中リマプロスト アルファデクスをリマプロストとして5μg**添加物デキストラン40、β-シクロデキストリン、乳糖水和物、カルメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム性状
剤形白色の素錠**外形直径(mm)6.5**厚さ(mm)2.9**重さ(mg)約95識別コードP632一般的名称
-
リマプロスト アルファデクス錠
効能又は効果
- 1.
閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
- 2.
後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行能力の改善
用法及び用量
- 1.
閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善には、
- 2.
後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行能力の改善には、
通常成人に、リマプロストとして1日30μgを3回に分けて経口投与する。通常成人に、リマプロストとして1日15μgを3回に分けて経口投与する。使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
- 1.
出血傾向のある患者〔出血を助長するおそれがある。〕
- 2.
抗血小板剤、血栓溶解剤、抗凝血剤を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
重要な基本的注意
- 1.
腰部脊柱管狭窄症に対しては、症状の経過観察を行い、漫然と継続投与しないこと。
- 2.
腰部脊柱管狭窄症において、手術適応となるような重症例での有効性は確立していない。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
-
薬剤名等抗血小板剤
アスピリン
チクロピジン
シロスタゾール
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
抗凝血剤
ヘパリン
ワルファリン -
臨床症状・措置方法これらの薬剤と併用することにより、出血傾向の増強をきたすおそれがある。観察を十分に行い、用量を調節するなど注意すること。
-
機序・危険因子本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用をもつ薬剤を併用することにより作用を増強することが考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
<閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善>承認時までの調査及び市販後調査において副作用集計の対象となった4,582例中184例(4.0%)に249件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは下痢49件(1.1%)、悪心・嘔気・嘔吐22件(0.5%)、潮紅・ほてり22件(0.5%)、発疹17件(0.4%)、腹部不快感・心窩部不快感18件(0.4%)、腹痛・心窩部痛15件(0.3%)、頭痛・頭重14件(0.3%)、AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能異常12件(0.3%)、食欲不振10件(0.2%)等であった。(再審査終了時)<後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行能力の改善>承認時までの調査における373例中34例(9.1%)に54件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは胃部不快感8件(2.1%)、発疹6件(1.6%)、頭痛・頭重4件(1.1%)、下痢4件(1.1%)、貧血3例(0.8%)等であった。(承認時)
市販後の使用成績調査等では、2,327例中136例(5.8%)に169件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは胃・腹部不快感34件(1.5%)、腹痛13件(0.6%)、下痢10件(0.4%)、頭痛10件(0.4%)、悪心7件(0.3%)、胸やけ7件(0.3%)等であった。(再審査終了時)重大な副作用
肝機能障害、黄疸頻度不明AST(GOT)、ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。その他の副作用
過敏症(注1)0.1〜1%未満発疹、そう痒感等過敏症(注1)0.1%未満蕁麻疹過敏症(注1)頻度不明光線過敏症出血傾向(注2)0.1%未満出血血液0.1%未満貧血、血小板減少消化器0.1〜1%未満下痢、悪心、腹部不快感、腹痛、食欲不振、胸やけ消化器0.1%未満嘔吐、腹部膨満感、口渇、口内炎消化器頻度不明舌しびれ肝臓0.1〜1%未満AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能異常循環器0.1〜1%未満心悸亢進循環器0.1%未満頻脈、低血圧、四肢のチアノーゼ、血圧上昇精神神経系0.1〜1%未満頭痛、めまい精神神経系0.1%未満しびれ感、眠気、不眠その他0.1〜1%未満潮紅、ほてりその他0.1%未満全身倦怠感、胸痛、胸部不快感、四肢痛、浮腫、乳腺腫脹、身ぶるい、下肢多毛、味覚異常-
頻度不明は自発報告による。
-
(注1):発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
(注2):観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(妊娠サル、妊娠ラット静脈内投与)で子宮収縮作用が報告されており1)、また、ヒトにおける妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕過量投与
健康成人に大量投与(30〜40μg/回)したとき、一過性の血圧下降を認めたとの報告がある2)。適用上の注意
薬剤交付時PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕薬物動態
- 1.
**
血漿中濃度 3) - 2.
吸収率 4)(参考) - 3.
血漿蛋白結合率 5) - 4.
主な代謝産物及び代謝経路 5)(参考) - 5.
排泄経路及び排泄率 4)(参考) - 6.
その他 6)
表1参照90〜95%(ラット)95.8%(in vitro、ヒト血漿、0.023mM、限外ろ過法)α鎖のβ酸化、ω鎖末端の酸化、五員環の異性化、C-9位のカルボニル基の還元等を受けて代謝される。(ラット)排泄経路:胆汁中及び尿中(ラット)排泄率:肝クリアランスを受けて投与量の75〜80%が胆汁中に排泄されるが、腸肝循環して投与後72時間までに糞便中に約70%、尿中に約30%が排泄された。(ラット)本剤はヒトチトクロームP-450分子種(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)に対し、阻害作用を示さなかった。(in vitro)表1(健康成人40例(t1/2及びAUC0-∞は39例)、リマプロストとして5μgを空腹時 1回経口投与) Tmax
(h)a)Cmax
(pg/mL)b)t1/2
(h)b)AUC0-∞
(pg・h/mL)b)0.333
(0.333-0.833)1.55±0.798 0.511±0.286 0.870±0.332 a)中央値(最小値-最大値)、b)平均値±標準偏差
臨床成績
- 1.
閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
- 2.
後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行能力の改善
二重盲検比較試験7)を含む総計138例についての臨床成績は次のとおりである。表2参照なお、二重盲検比較試験7)において、閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状に対する有用性が認められている。二重盲検比較試験8)を含む総計168例についての臨床成績は次のとおりである。なお、これらの評価は6週間投与で実施されている。表3参照また、二重盲検比較試験8)において、後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行障害に対する有用性が認められている。表2 対象疾患 改善率 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状 56%(77/138) 表3 対象疾患 改善率 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)及び歩行障害 56%(94/168) 薬効薬理
- 1.
末梢循環障害改善作用 9) - 2.
血流増加・皮膚温上昇作用
- (1)
大腿動脈血流量及び後肢皮膚血流量を増加し、後肢皮膚温を上昇させるが、この血流増加作用は腰部交感神経節切除によって影響されない10)。(イヌ)
- (2)
閉塞性血栓血管炎患者に経口投与すると、末梢側(足背、足底)の皮膚温が上昇する11)。
- 3.
血小板に対する作用
- (1)
血小板粘着抑制作用
- 1)
血栓性疾患患者に経口投与すると、血小板粘着能が低下する12)。
- 2)
血小板の粘着を抑制し、その50%抑制濃度はリマプロストとして0.186ng/mLである(モルモット、in vitro)。経口投与においても、血小板粘着を抑制する(モルモット、ex vivo)13)。
- (2)
血小板凝集抑制作用
- 1)
血栓性疾患患者に経口投与すると、血小板凝集を抑制する。この作用の強さはプロスタグランジンI2に匹敵する(in vitro)12)。
- 2)
種々の凝集誘発物質による血小板凝集を抑制し、また、ADP凝集を解離する(モルモット、in vitro)14)。経口投与においても、血小板凝集を抑制する(モルモット、ex vivo)13)。
- 3)
血小板のサイクリックAMP含量を著明に増加し14)、また、トロンボキサンA2の生成を抑制する(モルモット、in vitro)15)。
- 4.
抗血栓作用 16) - 5.
神経組織血流量増加作用
- (1)
第6腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、馬尾神経組織血流量を改善する17)。(イヌ)
- (2)
第4及び第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、馬尾神経組織血流量を改善する18)。(ラット)
- (3)
右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮中間部の坐骨神経組織血流量を改善する19)。(ラット)
- 6.
神経機能改善作用
- (1)
第7腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、神経伝導速度の低下を抑制する20)。(イヌ)
- (2)
右後肢の坐骨神経を4カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮側大腿部筋肉の熱刺激誘発筋放電持続時間の延長を抑制する21)。(ラット)
- 7.
痛覚過敏改善作用 19) - 8.
歩行障害改善作用 18)
大腿動脈にラウリン酸を投与して作成した末梢(後肢)循環障害モデル及びアドレナリン、エルゴタミンを皮下投与して作成した末梢(尾)循環障害モデルにおいて、虚血性病変の進行を抑制する。(ラット)電気刺激により腸間膜動脈に血栓を形成する実験において、用量依存的に血栓形成の閾値電圧を上昇させる。(モルモット)右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮側の痛覚過敏を改善する。(ラット)第4及び第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、歩行距離の低下を改善する。(ラット)有効成分に関する理化学的知見
一般名リマプロスト アルファデクス Limaprost Alfadex化学名(2E)-7-{(1R, 2R, 3R)-3-Hydroxy-2-[(1E,3S, 5S)-3-hydroxy-5-methylnon-1-en-1-yl]-5-oxocyclopentyl}hept-2-enoic acid −α-cyclodextrin分子式C22H36O5・xC36H60O30分子量380.52〔ただし、リマプロスト(C22H36O5)として〕性状白色の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、酢酸エチルにほとんど溶けない。吸湿性である。**,*包装
-
プロレナール錠5μg:
[PTP]100錠(10錠×10)、210錠(21錠×10)、500錠(10錠×50)、1,050錠(21錠×50)
[バラ]500錠
主要文献
- 1)
穐本 晃,ほか:現代医療,20:817,1988
- 2)
山本智英,ほか:薬理と治療,9:1463,1981
- 3)
**大日本住友製薬資料:ヒト(健康成人)血中濃度推移
- 4)
宮本茂敏,ほか:現代医療,18(増II):56,1986
- 5)
宮本茂敏,ほか:現代医療,18(増II):80,1986
- 6)
大日本住友製薬資料:CYP分子種への影響
- 7)
草場 昭,ほか:医学のあゆみ,138:217,1986
- 8)
栗原 章,ほか:臨床医薬,12:511,1996
- 9)
北川敏一,ほか:現代医療,18(増II):1,1986
- 10)
北川敏一,ほか:現代医療,18(増II):12,1986
- 11)
木谷泰治,ほか:現代医療,20:810,1988
- 12)
前田義春,ほか:血液と脈管,13:142,1982
- 13)
Tsuboi, T., et al.:Arch. Int. Pharmacodyn. Ther., 247:89,1980
- 14)
Tsuboi, T., et al.:Thromb. Res., 20:573,1980
- 15)
大日本住友製薬資料:TXA2生成抑制作用
- 16)
Fujitani, B., et al.:Jpn. J. Pharmacol., 40:31、1986
- 17)
伊藤邦臣,ほか:基礎と臨床,29:2577,1995
- 18)
竹信敬史,ほか:基礎と臨床,30:221,1996
- 19)
椹木博之,ほか:基礎と臨床,30:237,1996
- 20)
鹿山 悟,ほか:基礎と臨床,30:229,1996
- 21)
藤谷武一,ほか:基礎と臨床,30:245,1996
製品に関するお問い合わせ先・文献請求先
-
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
大日本住友製薬株式会社 -
〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8
-
くすり情報センター
TEL 0120-034-389
-
製造販売元
-
大日本住友製薬株式会社
-
大阪市中央区道修町2-6-8
-