【テーマ:COVID-19②】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大と精神保健:現在のリスクと推奨されるアクション

JAMA PSYCHIATRY, 78, 9-10, 2021 The Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) Outbreak and Mental Health: Current Risks and Recommended Actions. Amsalem, D., Dixon, L. B., Neria, Y.

COVID-19の急速な感染拡大に対抗するため,各国の政府は社会的隔離や検疫を含む緊急措置を実施した。感染拡大が精神保健上の問題に対して相当のリスクとなることを示すデータが出てきている。社会的接触の極端な回避などの恐怖に関連した行動は精神保健上の問題のリスクを高める可能性がある。また,社会的隔離によりソーシャルメディアやその他の情報サイトへの曝露が増加するかもしれない。ソーシャルメディアの内容はときに信頼性が低く,検証されておらず,恐怖や不安を高めるなど精神保健上の問題を増加させる可能性がある。そのため,ソーシャルメディアへの曝露を制限することが推奨される。

一方で,ソーシャルメディアをプラットフォームとして使用することで精神保健上のニーズに対処することができる。親戚や友人と頻繁に連絡を取ることで回復力を高めることができる。また,オンラインで精神保健の外来治療を受けるなど社会的支援との繋がりを強化できる。健康的な生活習慣(運動やバランスの良い食事)や抗不安作用のある活動(瞑想やマインドフルネス)を促進するための,オンラインによる介入の開発と普及に努めるべきである。感染拡大への大規模な曝露,死亡者数の増加,経済的困窮によって精神保健上のニーズが高まるかもしれない。精神保健上の問題の頻度,治療のニーズ,どのようにオンラインを費用対効果の高いプラットフォームとして使用できるかについて追跡した,縦断的なデータが必要である。

2021年04月 [no.2(248号)]

(倉持 信)

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