ヒト免疫不全ウイルス陽性者におけるB型肝炎ウイルス感染症の世界的な合併率:システマティックレビューとメタアナリシス

Global Burden of Hepatitis B Infection in People Living With Human Immunodeficiency Virus: A Systematic Review and Meta-analysis Steve Leumi, Jean Joel Bigna, Marie A. Amougou, Anderson Ngouo, Ulrich Flore Nyaga, and Jean Jacques Noubiap

背景

本メタアナリシスは、ヒト免疫不全ウイルス陽性者(PLWH)におけるB型肝炎ウイルス(HBV)感染症の全世界における合併率を推定するために実施した。

方法

複数のデータベースを対象に、1990年1月~2017年12月に発表された研究を検索した。HBV感染症(HBs抗原陽性)の診断は、血清検査により確認した。ランダム効果メタアナリシスを用いて、データを統合した。

結果

研究358件(87ヵ国のPLWH 834,544例)を組み入れた。HBV感染症の統合有病率は8.4%(95%信頼区間[CI]7.9%~8.8%)であり、そのうち26.8%(95%CI 22.0%~31.9%)はHBe抗原陽性であった。HBV感染症の有病率(および95%CI)には、地域によって差があった:西および中央アフリカ:12.4%(11.0%~13.8%)、中東および北アフリカ:9.9%(6.0%~14.6%)、アジアおよび太平洋:9.8%(8.7%~11.0%)、東および南アフリカ:7.4%(6.4%~8.4%)、西および中央ヨーロッパならびに北アメリカ:6.0%(5.5%~6.7%)、ラテンアメリカおよびカリブ海:5.1%(4.2%~6.2%)(メタ回帰分析:P<0.0001)。有病率は、途上国の10.4%から先進国では6.6%に低下し(メタ回帰分析:P<0.0001)、HIV感染症有病率≦1%の国々における7.3%から、有病率>1%の国々では9.7%に上昇した(メタ回帰分析:P<0.0001)。世界的に、PLWHにおけるHBV感染症の合併例は3,136,500例(95%CI 2,952,000~3,284,100)と推定され、地域別の推定症例数はサハラ以南のアフリカでは73.8%、アジアおよび太平洋では17.1%であった。

結論

本研究から、PLWHではHBV感染症の合併が多いこと、また地域、開発レベル、および国内HIV感染症有病率によってばらつきがあることが示唆される。

(長崎大学 泉川公一先生)

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