【薬と健康の週間】改正薬機法も踏まえ実施 ー義務化された服薬期間中のフォローアップや薬局認定制度の周知もー(前編)

提供:メディキャスト株式会社
執筆:2020年10月29日

薬剤師のより一層の職能発揮に向けて大きな転機を迎えました。2020年9月1日、改正薬機法が施行され、服薬期間中のフォローアップの義務化やオンライン服薬指導がスタートしています。2020年10月17日から10月23日まで「薬と健康の週間」が実施されましたが、その目的の一つは「薬剤師の専門家としての役割」を国民に周知することです。薬剤師一人ひとりが、その職能の重要性を国民がより実感できるよう努力する機会にすべきといえます。

服薬指導や薬歴管理の重要性に重点

厚労省広報誌には薬剤師特集を掲載

1978(昭和53)年度に始まった「薬と健康の週間」(厚生労働省、都道府県、日本薬剤師会・都道府県薬剤師会主催)が2020年度も10月17日から10月23日まで実施されました。広報機関などによる啓発宣伝、ポスターやパンフレットの作成・配布などを行い、「医薬品や薬剤師等の専門家の役割に関する正しい知識を広く国民に浸透させ、国民の保健衛生の維持向上に寄与する」ことを目的としています。特に、かかりつけ薬剤師・薬局の取り組みを各地域で推進し、薬剤師が行う服薬指導や薬歴管理の重要性や、それらによる医療の質の向上を一人でも多くの国民が実感できるよう、積極的な運動が主催者によって展開されました。

厚労省・日本薬剤師会の役割は、それぞれの広報手段を十分に活用するとともに、報道機関にも資料を提供し、薬事関係団体や製造販売業者の協力も得ながら、テレビ・ラジオの提供番組、新聞広告などを利用することにより、実施の趣旨を周知することにあります。すでに厚労省の広報誌『厚生労働』2020年9月号では、「薬と健康の週間」の紹介のほか、アンサングシンデレラの漫画やドラマに関連した企画も含め、「今、薬剤師が熱い!!」と題する特集を掲載しています。

一方、都道府県・都道府県薬剤師会では、講演会や座談会、医薬品相談会、展示会などを開催。特に、高齢者や小児の医薬品の誤用・誤飲防止のため、老人クラブなどの関係団体の協力を得て、本人や保護者に対し、薬の正しい使い方の啓発活動に取り組まれました。

新型コロナ感染予防の正しい情報も

フォローアップは患者の「納得」から

厚労省が公表している実施要綱には、「改正医薬品医療機器等法(薬機法)に位置付けられている、継続的な服薬状況の把握に基づく服薬指導の取り組みや、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局の役割などについて周知を行う」との記載があります。

2020年度ならではの実施事項であり、重要な取り組みといえます。いわゆる服薬期間中のフォローアップは、調剤した薬剤の適正な使用のため必要があると薬剤師が認める場合、患者の当該薬剤の使用状況を継続的かつ的確に把握するとともに、患者などに対して必要な情報提供または薬学的知見に基づく指導を行うことを求めるものです(図表1)。

図表1 改正薬機法における薬剤師の業務に関する規定の見直し―対人業務の充実―
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図表1 改正薬機法における薬剤師の業務に関する規定の見直し―対人業務の充実―

(出典)全国厚生労働関係部局長会議説明資料(2020/1/17)《厚生労働省》より抜粋(p.9)

しかし、法律そのものが一般になじみが薄く、しかもその改正内容となると、まだ国民や患者にはほとんど伝わっていないと考えるべきです。薬剤師が必要と判断しても、患者は唐突に感じ、必要性を十分に理解できないかもしれません。高齢者で多くのケースが想定され、その手段としては主に電話が用いられると思われますが、本人には認識がなく、最悪電話に出てもらえないというようなことも考えられます。

円滑にフォローアップを実施するためには、やはり患者の納得が欠かせません。それを得るには、まずはフォローアップが法制化されたという制度理解が必要になるはずです。