【POINT.1】外来から在宅まで患者さん個々の状態にあわせた丁寧な服薬指導

佐藤 雄一 氏株式会社フロンティア フロンティア薬局中の島店

突然のケアマネからの「相談」に自ら手を挙げ“在宅”に飛び込む

在宅訪問を始めたのは実は、最近のことでして2017年10月からです。弊社ではフロンティア薬局のほかに福祉用具の提供・住宅改修、あるいは看護・介護サービス事業など、医療・福祉の様々な事業を展開しています。たまたま、弊社納入の福祉用具を利用されていたパーキンソン病の患者さんの担当ケアマネージャー(以下、ケアマネ)さんから、弊社の福祉用具つながりで、近隣にあった当薬局に、お薬の相談をいただきました。当薬局として初めての方でしたが、ケアマネさんから「一包化して薬を整理してほしい!」という要望でした。

それまでは総合病院前のザ門前薬局でしたが、総合病院前の薬局であってもその地域住民の在宅ニーズをくみ取る必要が絶対にあると思い、手を挙げました。全く初めてのことでしたが、外来服薬支援から始めて報告書や電話を使って、まめにコミュニケーションを取りながら訪問指導に一生懸命に取り組みました。

その1事例がきっかけになり、近隣の他の居宅介護支援事業所や弊社事業所のケアマネさんからも、相談・依頼が入るようになり、そういった案件は必ず引き受けるようにしました。私からの提案も含め、これまでに担当患者さんは消化器疾患、脳梗塞後遺症や糖尿病など、10人以上になります。現在は2人の糖尿病患者さんや整形外科系の方など4人を私が担当しており、午前中は外来調剤、15時以降、週に2〜3回(2~3人)は、訪問指導というスケジュールになっています。

私が入社当時、DPP-4阻害剤が発売になるなど、糖尿病薬物療法が変化の時を迎えていました。インスリン製剤も多様化し、それに伴い「服薬指導にも工夫が必要になる」と考えるうちに、この領域に興味を持つようになり、学会等の発表を含めより詳しく勉強するようになりました。

当薬局では多くの糖尿病の外来患者さんがいらっしゃいます。半分くらいは1剤程度を飲んでいる方で、残りの半分は他に合併症もありポリファーマシーに近い状況なので、薬剤管理は複雑です。

ただ、血糖コントロールの基本は薬物療法と適切な食事、運動の3つです。動ける外来患者さんには、「季節に応じた指導」を心掛けています。例えば、春になり暖かくなれば「ウォーキングに取り組みましょう」、夏であれば「脱水に注意しましょう」、冬は土地柄、雪かきは結構カロリー消費が激しいので、「低血糖に注意しましょう」というように指導しています。

また、1日2回の自己注射が必要な患者さんの場合、低血糖を起こすケースが多いので、特に雪かきには注意が必要です。かかりつけ薬剤師を同意いただいている患者さんが中心になりますが、自己血糖測定の記録を見せていただき、そのうえで指導をしています。他の薬剤師さんにも同じように対応してもらうようお願いしています。

一方、在宅患者さんの場合には、運動はできないので、食事でコントロールする必要があります。独居の方も多く、ADLの状態にもよりますが「配食」を利用する方が多く、私から夕食だけでも、配食を勧める場合もあります。ある程度摂取カロリーが安定しますので、あとは間食をどの程度にするか、主治医の考え方も含め、そこが1つのチェック・ポイントになります。