カルチャーコードを作る

カルチャーコードは、組織やチームの行動規範となるカルチャーを明文化したものです。「顧客の視点でヘルスケアサービスを提供する」という考え方が理解できても、実際に何を指針に行動すればいいのかが共有されていないと、それぞれの状況でいろんな不安や疑問が浮かんできて行動を起こすことができません。カルチャーコードを作成し、それを共有することで、組織やチームのメンバーが自信を持って行動できるようにします。

カルチャーコードは、メンバー自身が尊重できるものにするために、メンバー自身の参加を通じて作成します。ワークショップ形式で、

  1. 達成
  2. 失敗
  3. 懸念

の順でメンバーのアイデアを共有し、それをまとめる形で制定していきます。【図:1】

【図:1】2軸マトリクス

【図:1】2軸マトリクス
  1. 達成では、それぞれのメンバーが「顧客志向のサービス」について、過去に自分が取り組んでうまくいった体験を付箋に書き出して共有します。共有できたら、うまくいった時の行動に共通する考え方や心構えについて話し合い、別の色の付箋に書き、貼り出していきます。
  2. 次に、失敗では、それぞれのメンバーが「顧客志向のサービス」について、過去に自分が取り組んでうまくいかなかった体験を付箋に書き出して共有します。同じように、それがうまくいかなかった時の行動に共通する考え方や心構えについて話し合い、別の色の付箋に書き、貼り出していきます。 達成と失敗は過去の体験です。
  3. 夢は、「顧客志向のサービス」について、自分やチームの理想の取り組みはどのようなものか、未来の体験を付箋に書き出して共有します。共有できたら、それらを実現するために求められる考え方や心構えについて話し合い、別の色の付箋に書き、貼り出していきます。
  4. 最後に、懸念では、自分やチームの理想の取り組みを実践する上での懸念点を、付箋に書き出して共有します。共有できたら、それらの懸念を克服するために求められる考え方や心構えについて話し合い、別の色の付箋に書き、貼り出していきます。

一連の作業で書き出された「別の色の付箋」の内容が、カルチャーコードの素になる要素です。共同でそれらを整理・分類し、最終的に5〜10の項目に分け、文書を仕上げていきます。

カルチャーコードの大きな意味は、望ましい行動を促進することで、組織文化をバージョンアップしていくことにあります。カルチャーコードを作成する際は、現状のカルチャーをまとめるのではなく、未来に対してインパクトを与えるチャレンジングなものにすることがポイントになります。

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