パーキンソン病におけるトレリーフの特徴:運動能力の改善効果(UPDRS PartⅢ合計スコア変化量)

後期第Ⅱ相/第Ⅲ相試験(用量設定試験)

最終評価時におけるUPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量は、トレリーフ25mg群-6.3±0.8、50mg群-5.8±0.8、プラセボ群-2.0±0.8で、トレリーフ投与群でプラセボ群に比べ有意な改善が認められました。

最終評価時UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量 【主要評価項目】

最終評価時UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量 【主要評価項目】

承認された25mg群、50mg群のみ記載しました。

安全性

安全性評価対象330例中、副作用はトレリーフ25mg群で79例中32例(40.5%)60件、50mg群で85例中42例(49.4%)105件、100mg群で83例中42例(50.6%)111件、プラセボ群で83例中24例(28.9%)61件に認められました。主な副作用は、トレリーフ25mg群で体重減少が4例(5.1%)、食欲減退、体位性めまい及びALT(GPT)増加が各々3例(3.8%)、50mg群で傾眠が11例(12.9%)、食欲減退及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加が各6例(7.1%)、100mg群で傾眠が11例(13.3%)、食欲減退が10例(12.0%)、体重減少が6例(7.2%)、プラセボ群で食欲減退が7例(8.4%)、傾眠、ジスキネジア及び悪心が各3例(3.6%)等でした。

重篤な有害事象は、トレリーフ25mg群2例2件(意識レベルの低下、発熱)、50mg群2例2件(圧迫骨折、顆粒球数減少)、100mg群3例4件(薬剤性皮膚炎・中毒性皮疹、体重減少、大腿骨頚部骨折)、プラセボ群で2例6件(発熱・低ナトリウム血症・意識レベルの低下、血中クレアチニン増加・血中尿素増加・腎機能障害)が認められました。死亡例は認められませんでした。有害事象による投与中止は25mg群5例8件(腹痛、食欲減退、意識レベルの低下、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、発熱等)、50mg群6例13件(傾眠、倦怠感、悪心、うつ病、視覚障害、幻視等)、100mg群11例25件(食欲減退、胃不快感、薬剤性皮膚炎、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、流涎過多、体重減少等)、プラセボ群5例16件(抗利尿ホルモン不適合分泌、発熱、血中クレアチニン増加、悪心、倦怠感等)でした。

ICH国際医薬用語集(MedDRA)日本語版Ver.7.0の基本語PTで集計

試験方法開く

【目的】
L-ドパ製剤(L-ドパ/DCI合剤を含む)による治療で十分な効果が得られていないパーキンソン病患者に対するトレリーフ追加投与の有効性及び安全性を検討する。
【対象】
パーキンソン病患者347例
<選択基準>L-ドパ製剤による治療歴が6ヵ月以上で同製剤の投与開始当初から効果が認められており、かつ、L-ドパ製剤による治療がトレリーフ投与開始4週間以上前より一定(用法・用量)である患者のうち、(1)wearing off現象が発現している、(2)L-ドパ製剤の効果が減弱してきた、(3)副作用等のためL-ドパ製剤の増量を見合わせている、のいずれかに該当する20歳以上80歳未満の患者。
【方法】
患者を無作為にプラセボ群89例、トレリーフ25mg群84例、50mg群87例、100mg群87例に割り付け、各々を1日1回朝経口投与し、観察期2週間、治療期12週間、減量期2週間の二重盲検比較試験を行った。

※減量期は投与量を半量に設定し、25mg群は試験を通して同一用量とした。

【主要評価項目】
UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)PartⅢ(運動能力)合計スコアのベースラインからの変化量(治療期終了時又は治療期中止時)
【副次評価項目】
wearing off現象におけるoff時間等
【解析計画】
有効性評価の主要解析では、ベースラインからの変化量について、投与群を要因、ベースラインの値及び患者背景因子で不均衡がみられた項目を要因とした共分散分析を行い、Dunnett検定によりプラセボ群と実薬群の比較を行い、最大対比法により用量反応性を検討した。

承認時評価資料:L-ドパ製剤による治療で十分な効果が得られていないパーキンソン病患者を対象とした後期第Ⅱ相/第Ⅲ相試験

第Ⅲ相試験(検証試験)

最終評価時におけるUPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量は、トレリーフ25mg群-5.9±0.9、50mg群-5.5±0.9、プラセボ群-2.9±0.9で、トレリーフ25mg群でプラセボ群に比べ有意な改善が認められ、優越性が検証されました。

最終評価時UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量 【主要評価項目】

最終評価時UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量 【主要評価項目】

Murata, M., et al., Randomized Placebo-controlled Trial of Zonisamide in Patients with Parkinson's Disease,
neurology & clinical neuroscience, 4(1): 10-15, 2016. © Japanese Society of Neurology and John Wiley & Sons Australia, Ltd

安全性

安全性評価対象189例中、副作用はトレリーフ25mg群で63例中19例(30.2%)27件、50mg群で63例中22例(34.9 %)37件、プラセボ群で63例中19例(30.2%)36件に認められました。主な副作用は、トレリーフ25mg群で幻覚、傾眠、ジスキネジア、抑うつ症状、食欲減退及び血小板数減少が各々2例(3.2%)、50mg群で傾眠、体重減少及び悪心が各々3例(4.8%)、幻覚、ジスキネジア、無力症、不眠症及び流涎過多が各々2例(3.2%)、プラセボ群で不眠症が3例(4.8%)、ジスキネジア、血圧上昇、食欲減退、体重減少及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加が各々2例(3.2%)等でした。

死亡を含む重篤な有害事象は、トレリーフ25mg群で6例6件(幻覚、突然死、蜂巣炎、気管支肺炎、低血糖性意識消失、尿路感染)、50mg群で3例4件(体重減少、血中アルカリホスファターゼ増加・前立腺癌、大腿骨頚部骨折)、プラセボ群で2例3件(発熱・発疹、頚椎骨折)認められました。25mg群で1例の死亡(突然死)が報告され、薬剤との関連性を完全に否定することは難しいものの、関連性が強く疑われるものではないと判断されました。有害事象による投与中止は、25mg群で4例4件(幻覚、突然死、低血糖性意識消失、尿路感染)、50mg群で5例6件(体重減少、血中アルカリホスファターゼ増加、無力症・傾眠、大腿骨頚部骨折、睡眠障害)、プラセボ群で2例2件(便秘、頚椎骨折)でした。

ICH国際医薬用語集(MedDRA)日本語版Ver.10.0の基本語PTで集計

試験方法開く

【目的】
L-ドパ製剤(L-ドパ/DCI合剤を含む)による治療で十分な効果が得られていない進行期パーキンソン病患者に対するトレリーフ追加投与の有効性及び安全性を検討する。
【対象】
パーキンソン病患者196例
<選択基準>(1)L-ドパ製剤による治療歴が6ヵ月(26週)以上で同製剤の投与開始当初に効果が認められていた、(2)L-ドパ製剤の効果が減弱してきた、(3)L-ドパ製剤に加え他の抗パーキンソン病薬による治療が行われている、(4)観察期開始直前のUPDRS PartⅢ合計スコアが10点以上、
(5)20歳以上75歳未満、の条件をすべて満たす患者。
【方法】
患者を無作為にプラセボ群66例、トレリーフ25mg群64例、50mg群66例に割り付け、各々を1日1回朝経口投与し、観察期2週間、治療期12週間の二重盲検比較試験を行った。
【主要評価項目】
UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)PartⅢ(運動能力)合計スコアのベースラインからの変化量(最終評価時)
【副次評価項目】
UPDRS PartⅡ(日常生活動作)off時合計スコア変化量等
【解析計画】
有効性評価の主要解析では、各評価時期のUPDRS合計スコアのベースラインからの変化量を目的変数とし、投与群を固定効果、ベースラインのUPDRS合計スコアを共変量とする共分散分析モデルを用いて、プラセボ群と各トレリーフ投与群の対比較をDunnett検定により行った。

承認時評価資料:L-ドパ製剤による治療で十分な効果が得られていないパーキンソン病患者を対象とした第Ⅲ相試験
Murata, M., et al.: Neurol. Clin. Neurosci., 4:10-15, 2016
(本試験への大日本住友製薬株式会社からの支援あり/本論文の著者のうち3名は大日本住友製薬株式会社の社員である)

長期投与試験

承認時評価資料のため一部承認外用量を含みます

トレリーフ投与後のすべての評価時点において、UPDRS Part Ⅲ合計スコアはベースラインに比べ有意に低下し、トレリーフによる運動能力の改善が認められました。また、その効果は52~56週後まで持続しました。

UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量の推移

UPDRS Part Ⅲ合計スコア変化量の推移

安全性

安全性評価対象92例中、有害事象が87例(94.6%)554件、副作用が60例(65.2%)211件に認められました。主な副作用は、傾眠及び気力低下が各々10例(10.9%)、悪心及び食欲減退が各々9例(9.8%)、うつ病8例(8.7%)、幻覚及びジスキネジアが各々7例(7.6%)、体重減少6例(6.5%)、体位性めまい、便秘及び浮腫が各々5例(5.4%)等でした。

死亡以外の重篤な有害事象は8例12件認められ、脂肪腫、心筋症、意識レベルの低下、貧血、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、赤血球数減少、肺炎、脳出血、大腿骨頚部骨折、転倒、胃癌が各1件で、転倒を除き薬剤との関連性は否定されました。心肺停止による死亡が1例報告され、薬剤との関連性は否定されました。有害事象による投与中止は10例(10.9%)に認められました。

ICH国際医薬用語集(MedDRA)日本語版Ver.7.0の基本語PTで集計

試験方法開く

承認された用量は25mg、50mg です。

【目的】
パーキンソン病患者に対するトレリーフの長期投与によるL-ドパ製剤(L-ドパ/DCI合剤を含む)併用時の安全性を検討する。また、副次的に本剤の長期投与時の有効性を検討する。
【対象】
パーキンソン病患者92例
<選択基準>L-ドパ製剤による治療がトレリーフの投与開始4週間以上前より一定(用法・用量)である20歳以上80歳未満の患者。
【方法】
トレリーフをオープンラベルで52~56週間にわたり1日1回朝経口投与した。1日の最低用量を25mg、最大用量を100mgとし、適宜増減した。
【評価項目】
UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)パート別合計スコア、有害事象等
【解析計画】
UPDRS合計スコア、Ⅰ~Ⅵのパートごとの合計スコア及び各評価項目スコアについて、各評価時期における治験薬投与前からの変化量の検定には対応のあるStudent-t検定及びWilcoxonの符号付順位検定を用いた。投与前後の比較について有意水準は両側5%とした。

承認時評価資料:パーキンソン病患者を対象とした長期投与試験

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