レミッチ:臨床成績
慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合 検証的試験(第Ⅲ相プラセボ対照二重盲検比較試験)


レミッチ®は抗ヒスタミン薬等で十分に効果が認められない(既存治療抵抗性の)かゆみを有する慢性肝疾患患者において、VAS(Visual Analogue Scale)変化量を改善し、プラセボ群に対する優越性が検証されました。

VAS変化量改善効果*

抗ヒスタミン薬等で十分に効果が認められない(既存治療抵抗性の)かゆみを有する慢性肝疾患患者を対象とした多施設二重盲検比較試験により検討した結果、主要評価項目である投与4週目のVAS変化量(起床時・就寝時いずれか大きい方のVAS変化量、LOCF)は、レミッチ®2.5μg投与群、5μg投与群でプラセボ群と比較して有意に改善し、レミッチ®投与群のプラセボ群に対する優越性が検証された。また、VAS変化量はレミッチ®投与群において投与期間1週目から12週目までプラセボ群よりも大きかった。

2.5μg、5μg投与群の臨床成績(主要評価項目)
VAS変化量の推移(2.5μg投与群とプラセボ群との比較)(副次的評価項目)
VAS変化量の推移(5μg投与群とプラセボ群との比較)(副次的評価項目)
目的
難治性のそう痒症を有する慢性肝疾患患者を対象として、プラセボを対照薬とした二重盲検比較試験により、レミッチ®2.5μgと5μgの有効性を検証した。
対象
抗ヒスタミン薬等で十分に効果が認められない(既存治療抵抗性の)かゆみを有する慢性肝疾患患者317例
(レミッチ®2.5μg投与群105例、5μg投与群109例、プラセボ群103例)
試験デザイン
レミッチ®2.5μg、5μg又はプラセボを用いた3群間無作為化多施設二重盲検比較試験
方法
予備登録後、前観察期間(2週間)でかゆみに対するベース治療の効果を観察し、前観察期間終了翌日に被験者の適合性を確認の上、本登録した。登録された被験者にベース治療を継続(前観察期間開始日から後観察期間終了日まで変更不可)した上で、レミッチ®2.5μg、5μg又はプラセボを1日1回12週間、夕食後に経口投与した(カプセル)。
評価項目
主要評価項目:投与期間4週目(LOCF:Last Observation Carried Forward)における起床時・就寝時いずれか大きい方のVAS変化量
副次的評価項目:各評価期間における起床時・就寝時いずれか大きい方のVAS変化量及び川島の重症度基準に基づくかゆみスコア変化量など
解析計画・判定基準
主要評価項目は、閉手順により、レミッチ®5μg投与群とプラセボ群、レミッチ®2.5μg投与群とプラセボ群の群間比較を逐次的に行った。各群間比較において、投与期間4週目(LOCF)におけるVAS変化量を目的変数、対応する前観察期間2週目の平均VAS値を共変量とした共分散分析を行った。なお、有意水準は片側2.5%とした。主要評価項目以外は、多重性の調整を行っていない。また、背景因子毎に平均値と標準偏差を算出した。
副作用
レミッチ®2.5μg投与群では105例中63例(60.0%)、5μg投与群では109例中59例(54.1%)、プラセボ群では103例中53例(51.5%)に副作用が認めらた。
5%以上の頻度で認められた副作用は、2.5μg投与群では、血中プロラクチン増加14例(13.3%)、血中抗利尿ホルモン増加、総胆汁酸増加が各8例(7.6%)、血中甲状腺刺激ホルモン増加7例(6.7%)、不眠症、頻尿、傾眠が各6例(5.7%)、5μg投与群では頻尿、便秘、傾眠、血中プロラクチン増加、血中抗利尿ホルモン増加が各8例(7.3%)、浮動性めまい6例(5.5%)、プラセボ群では血中プロラクチン増加、血中抗利尿ホルモン増加が各9例(8.7%)、血中甲状腺刺激ホルモン増加7例(6.8%)であった。
重篤な副作用として、2.5μg投与群では腹水が1例、5μg投与群では帯状疱疹、肝の悪性新生物が各1例、プラセボ群では高揚状態、間質性肺炎が各1例に認められた。
投与中止にいたった副作用は、2.5μg投与群では3例( 肝硬変、貨幣状湿疹、腹水が各1例)、5μg投与群では4例( 不眠症・異常感・浮動性めまい、うつ病、浮動性めまい、血圧上昇・振戦・冷感・発熱・悪心・頭痛・食欲減退が各1例)プラセボ群では2例(そう痒症・湿疹、丘疹が各1例)報告された。
本試験において死亡にいたる副作用は認められなかった。

VAS変化量(投与期間4週目における起床時・就寝時いずれか大きい方のVAS値を用いたVAS変化量)*[サブグループ解析]

抗ヒスタミン薬等で十分に効果が認められない(既存治療抵抗性の)かゆみを有する慢性肝疾患患者を対象とした多施設二重盲検比較試験における、レミッチ®2.5μg投与群及び5μg投与群のVAS変化量について、患者背景別のサブグループ解析を行った結果は以下の通りであった

  • 臨床試験における検討は限定的であるが、肝機能障害の程度が本剤の有効性に影響を及ぼす可能性は否定できない。
患者背景別のVAS変化量(サブグループ解析)

Child-Pugh分類

Child-Pugh分類

【特定の背景を有する患者に関する注意】(抜粋)

〈慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合〉

・腎機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]

・肝機能障害患者

〈効能共通〉

・重度(Child-Pugh分類グレードC)の肝障害のある患者[重度(Child-Pugh分類グレードC)の肝障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。(「薬物動態」の項参照)]

* 東レ株式会社社内資料:慢性肝疾患患者におけるそう痒症に対する効果の検討(検証的試験)