安全性:ハロペリドールを対照薬とした第Ⅲ相試験(非劣性試験)

ハロペリドールを対照薬とした第Ⅲ相試験(非劣性試験)


大日本住友製薬資料:国内第Ⅲ相臨床試験[ハロペリドールに対する非劣性試験]【承認時評価資料】
村崎光邦:臨床精神薬理,10(11):2059-2079,2007

安全性評価項目

有害事象及び副作用(副次的評価項目)

有害事象発現率

ロナセン群93.0%(129例中120例)、
ハロペリドール群95.5%(132例中126例)

副作用発現率

ロナセン群82.2%(129例中106例)、
ハロペリドール群83.3%(132例中110例)

死亡例

ハロペリドール群の1例(投与終了14日後の自殺)

その他の重篤な有害事象

ロナセン群3例
(血中ナトリウム減少1例、血中尿素増加1例、不安/易興奮性/不眠症/易刺激性1例)
ハロペリドール群4例
(自殺企図:2例、運動緩慢/歩行異常/ジストニー/運動低下/筋骨格硬直1例、悪性症候群1例)
※ハロペリドール群の2例(運動緩慢/歩行異常/ジストニー/運動低下/筋骨格硬直1例、悪性症候群1例)を除き、治験薬との因果関係は否定された。

投与中止

投与中止に至った有害事象はロナセン群19例、ハロペリドール群30例であった。

※投与中止に至った有害事象の具体的な事象名・件数の集計結果の記載はありませんでした。

  ロナセン (n=129) ハロペリドール (n=134)
有害事象発現例数 120 126
 有害事象発現率 (%) 93.0 95.5
 有害事象発現件数 830 1,047
死亡例数 0 1
重篤な有害事象発現例数 3 3
 重篤な有害事象発現率(%) 2.3 3.0
副作用発現例数 106 110
 副作用発現率 (%) 82.2 83.3
 副作用発現件数 481 653

5%以上の有害事象及び副作用

有害事象 副作用
ロナセン(n=129) ハロペリドール(n=132) ロナセン(n=129) ハロペリドール(n=132)
n % n % n % n %
錐体外路系 振戦 39 30.2 59 44.7 36 27.9 58 43.9
筋強剛 26 20.2 35 26.5 25 19.4 34 25.8
アカシジア 35 27.1 55 41.7 33 25.6 54 40.9
寡動 19 14.7 27 20.5 18 14.0 23 17.4
流涎 25 19.4 35 26.5 23 17.8 33 25.0
構音障害 20 15.5 20 15.2 18 14.0 20 15.2
運動能遅延 29 22.5 49 37.1 22 17.1 41 31.1
ジストニア 11 8.5 16 12.1 10 7.8 16 12.1
ジスキネジア 12 9.3 10 7.6 12 9.3 9 6.8
歩行障害 26 20.2 36 27.3 22 17.1 34 25.8
精神神経系 不眠 53 41.1 62 47.0 22 17.1 28 21.2
眠気 20 15.5 34 25.8 11 8.5 22 16.7
過度鎮静 7 5.4 14 10.6 3 2.3 12 9.1
うつ病 16 12.4 12 9.1 3 2.3 3 2.3
不安・焦燥感 38 29.5 38 28.8 15 11.6 17 12.9
興奮・刺激性 26 20.2 26 19.7 12 9.3 12 9.1
頭痛・頭重 15 11.6 22 16.7 5 3.9 4 3.0
全身症状 脱力感 10 7.8 16 12.1 6 4.7 8 6.1
倦怠感 23 17.8 35 26.5 10 7.8 16 12.1
めまい・ふらつき・立ちくらみ 10 7.8 20 15.2 8 6.2 10 7.6
熱感 8 6.2 8 6.1 4 3.1 1 0.8
循環器系 頻脈 7 5.4 6 4.5 3 2.3 2 1.5
血圧低下 4 3.1 9 6.8 3 2.3 4 3.0
消化器系 便秘 20 15.5 31 23.5 11 8.5 19 14.4
下痢 5 3.9 17 12.9 0 0 1 0.8
口渇 20 15.5 20 15.2 12 9.3 13 9.8
悪心・嘔吐 17 13.2 14 10.6 10 7.8 6 4.5
食欲不振 29 22.5 22 16.7 14 10.9 13 9.8
内分泌系 月経異常# 6 11.1 2 3.7 5 9.3 2 3.7
その他 かぜ症候群 10 7.8 10 7.6 1 0.8 0 0
視力障害 8 6.2 9 6.8 7 5.4 3 2.3
排尿障害 3 2.3 12 9.1 3 2.3 5 3.8
バイタルサイン 体温上昇 9 7.0 10 7.6 2 1.6 1 0.8
体重減少 11 8.5 10 7.6 7 5.4 8 6.1
プロラクチン プロラクチン上昇 11 8.5 20 15.2 11 8.5 20 15.2
血液生化学的検査 γ-GTP上昇 3 2.3 7 5.3 1 0.8 4 3.0
CPK上昇 10 7.8 17 12.9 5 3.9 11 8.3
AST(GOT)上昇 8 6.2 4 3.0 5 3.9 4 3.0
ALT(GPT)上昇 9 7.0 7 5.3 5 3.9 5 3.8
トリグリセライド上昇 8 6.2 6 4.5 3 2.3 3 2.3
血液学的検査 白血球増多 3 2.3 7 5.3 0 0 1 0.8

#:女性のみの集計(ロナセン群54例、ハロペリドール群54例)

錐体外路系副作用発現割合(主要評価項目)

ロナセン(n=129) ハロペリドール(n=132) 検定#
錐体外路系有害事象発現例数 73 102 -
 錐体外路系有害事象発現率(%) 56.6 77.3
 錐体外路系有害事象発現件数 246 352 -
錐体外路系副作用発現例数 68 99 P<0.001
 錐体外路系副作用発現率(%) 52.7 75.0
 錐体外路系副作用発現件数 222 332 -

#:Fisherの直接確率法

DIEPSS (副次的評価項目)

項目 薬剤群 n 投与前 投与後 変化量 検定
群内比較#1
合計#2 ロナセン 129 2.1±2.9 2.4±3.6 0.3±2.9 p=0.412
ハロペリドール 131 2.3±2.9 3.6±4.2 1.3±3.7 p<0.001
歩行 ロナセン 129 0.4±0.9 0.4±0.8 0.0±0.6 p=0.979
ハロペリドール 131 0.4±0.7 0.5±1.0 0.1±0.7 p=0.031
動作緩慢 ロナセン 129 0.7±1.0 0.6±1.0 -0.1±0.6 p=0.088
ハロペリドール 131 0.7±1.0 0.8±1.1 0.2±1.0 p=0.070
流涎 ロナセン 129 0.1±0.4 0.3±0.8 0.2±0.8 p=0.017
ハロペリドール 131 0.2±0.6 0.4±0.8 0.2±0.8 p=0.006
筋強剛 ロナセン 129 0.2±0.6 0.3±0.6 0.1±0.6 p=0.324
ハロペリドール 131 0.2±0.5 0.4±0.8 0.2±0.7 p<0.001
振戦 ロナセン 129 0.3±0.6 0.4±0.7 0.0±0.7 p=0.532
ハロペリドール 131 0.4±0.8 0.6±0.9 0.2±0.8 p=0.005
アカシジア ロナセン 129 0.2±0.6 0.3±0.8 0.1±0.8 p=0.067
ハロペリドール 131 0.3±0.8 0.6±1.0 0.3±1.1 p<0.001
ジストニア ロナセン 129 0.1±0.3 0.1±0.3 0.0±0.3 p=1.000
ハロペリドール 131 0.1±0.5 0.2±0.7 0.1±0.5 p=0.094
ジスキネジア ロナセン 129 0.1±0.3 0.1±0.3 0.0±0.3 p=0.766
ハロペリドール 131 0.1±0.4 0.1±0.4 0.0±0.2 p=0.750
概括重症度 ロナセン 129 0.7±0.8 0.8±0.9 0.1±0.9 p=0.151
ハロペリドール 131 0.9±0.9 1.2±1.0 0.4±0.9 p<0.001

(平均値 ± 標準偏差)

#1: 投与前後のスコア変化量についてのWilcoxon符号付き順位検定
#2: 「概括重症度」を除いた8項目の合計

抗パーキンソン剤の併用状況(副次的評価項目)

臨床検査(副次的評価項目)

体重に対する影響

ロナセン群 :61.8±13.0 kg から 61.1±12.6 kg
ハロペリドール群 :61.4±13.5 kg から 60.7±13.5 kg

安静時12誘導心電図検査に対する影響

ロナセン群2例、ハロペリドール群2例に副作用が発現した。
ロナセン群の1例が心室性期外収縮/心室性頻拍(中等度)であり、その他の3例は軽度の洞性徐脈であった。

バイタルサイン(脈拍)に対する影響

ロナセン群 :80.9±14.0拍/min から 77.7±12.1拍/min
ハロペリドール群 :79.0±12.3拍/min から 76.7±12.5拍/min

プロラクチン値に対する影響

投与前後の平均値

ロナセン群 :25.2±25.1 ng/mL から 17.1±19.4 ng/mL
ハロペリドール群 :29.5±30.7 ng/mL から 22.7±21.5 ng/mL

異常変動発現割合

ロナセン群 :11.0%(11/100例)
ハロペリドール群 :19.4%(19/98例)

副作用発現割合

ロナセン群 :8.5% (11/129例)
ハロペリドール群 :15.2% (20/132例)

その他の臨床検査値

異常変動発現割合が5%以上の項目

ロナセン群 :CPK(7.8%:9/116例)、トリグリセリド(6.9%:8/116例)、ALT(6.8%:8/118例)、AST(5.9%:7/118例)
ハロペリドール群 :CPK(13.4%:16/119例)、白血球数(6.6%:8/122例)、ALT(5.7%:7/122例)

概括安全度(副次的評価項目)

薬剤群 副作用あり 副作用なし
軽度 処置を
必要
試験薬の
減量が
必要
試験の
中止が
必要
ロナセン
(n=129)
30
(23.3%)
45
(34.9%)
18
(14.0%)
13
(10.1%)
23
(17.8%)
ハロペリドール
(n=131)
7
(5.3%)
59
(45.0%)
22
(16.8%)
22
(16.8%)
21
(16.0%)

有用度 (副次的評価項目)

薬剤群 極めて
有用
かなり
有用
やや有用 有用とは
思われ
ない
やや
好ましく
ない
かなり
好ましく
ない
非常に
好ましく
ない
ロナセン
(n=128)
8
(6.3%)
50
(39.1%)
37
(28.9%)
14
(10.9%)
6
(4.7%)
10
(7.8%)
3
(2.3%)
ハロペリドール
(n=129)
3
(2.3%)
32
(24.8%)
48
(37.2%)
17
(13.2%)
12
(9.3%)
11
(8.5%)
6
(4.7%)

ロナセン錠2mg/錠4mg/錠8mg/散2%の製品基本情報(適正使用情報など)

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