安全性:リスペリドンを対照薬としたロナセンの二重盲検比較試験(非劣性試験)

リスペリドンを対照薬としたロナセンの第Ⅲ相二重盲検比較試験(非劣性試験)


有害事象・副作用の発現状況

  ロナセン群 (n=156) リスペリドン群 (n=145)
有害事象発現例数 153 143
 有害事象発現割合 (%) 98.1 98.6
 有害事象発現件数 1,157 1,086
死亡例数 0 1
重篤な有害事象発現例数 3 2
 重篤な有害事象発現割合(%) 1.9 1.4
副作用発現例数 148 142
 副作用発現割合 (%) 94.9 97.9
 副作用発現件数 824 769

重篤な有害事象発現例数
 ロナセン:不眠症/被害妄想、自殺企図、企図的過量投与(各1例)
 リスペリドン:自殺既遂、幻聴(各1例)
 リスペリドン群の自殺既遂以外では治験薬との因果関係は否定された

大日本住友製薬資料:国内第Ⅲ相臨床試験[リスペリドンに対する非劣性試験]【承認時評価資料】
三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

有害事象・副作用の事象別発現割合

器官別大分類 基本語 有害事象 副作用
ロナセン(n=156) リスペリドン(n=145) ロナセン(n=156) リスペリドン(n=145)
% % % %
発現例数合計 153 98.1 143 98.6 148 94.9 142 97.9
内分泌障害 高プロラクチン血症 1 0.6 8 5.5 1 0.6 8 5.5
胃腸障害 便秘 16 10.3 21 14.5 9 5.8 17 11.7
下痢 12 7.7 13 9.0 4 2.6 2 1.4
悪心 16 10.3 16 11.0 13 8.3 10 6.9
流涎過多 31 19.9 26 17.9 31 19.9 26 17.9
嘔吐 13 8.3 9 6.2 11 7.1 6 4.1
全身障害および投与局所様態 無力症 17 10.9 14 9.7 12 7.7 10 6.9
歩行困難 12 7.7 17 11.7 12 7.7 17 11.7
歩行異常 27 17.3 22 15.2 27 17.3 22 15.2
倦怠感 27 17.3 34 23.4 24 15.4 30 20.7
発熱 10 6.4 16 11.0 2 1.4
口渇 20 12.8 16 11.0 18 11.5 15 10.3
感染症および
寄生虫症
鼻咽頭炎 27 17.3 28 19.3
傷害、中毒及び処置合併症 擦過傷 8 5.1 7 4.8
挫傷 9 5.8 6 4.1
臨床検査 ALT(GPT) 増加 5 3.2 12 8.3 5 3.2 9 6.2
AST(GOT)増加 3 1.9 9 6.2 3 1.9 8 5.5
血中CPK増加 23 14.7 16 11.0 17 10.9 12 8.3
血中プロラクチン増加 72 46.2 114 78.6 71 45.5 114 78.6
γ-GTP増加 6 4.1 4 2.8
体重減少 12 7.7 8 5.5 6 3.8 2 1.4
体重増加 1 0.6 7 4.8 1 0.6 6 4.1
代謝及び
栄養障害
食欲不振 19 12.2 23 15.9 15 9.6 15 10.3
食欲亢進 2 1.3 10 6.9 2 1.3 9 6.2
筋骨格系及び
結合組織障害
筋骨格硬直 24 15.4 20 13.8 23 14.7 19 13.1
神経系障害 アカシジア 45 28.8 25 17.2 45 28.8 25 17.2
運動緩慢 57 36.5 56 38.6 56 35.9 55 37.9
浮動性めまい 20 12.8 16 11.0 14 9.0 12 8.3
体位性めまい 11 7.1 9 6.2 10 6.4 8 5.5
ジスキネジー 12 7.7 5 3.4 12 7.7 5 3.4
構音障害 18 11.5 13 9.0 18 11.5 12 8.3
頭痛 24 15.4 21 14.5 13 8.3 9 6.2
運動低下 15 9.6 20 13.8 15 9.6 20 13.8
傾眠 32 20.5 29 20.0 23 14.7 19 13.1
振戦 49 31.4 36 24.8 48 30.8 35 24.1
精神障害 不安 27 17.3 18 12.4 17 10.9 10 6.9
うつ病 10 6.4 13 9.0 6 3.8 7 4.8
易興奮性 18 11.5 7 4.8 12 7.7 3 2.1
不眠症 66 42.3 52 35.9 55 35.3 37 25.5
易刺激性 22 14.1 11 7.6 11 7.1 7 4.8
皮膚及び
皮下組織障害
そう痒症 10 6.4 2 1.4 1 0.6 1 0.7
血管障害 起立性低血圧 1 0.6 7 4.8 1 0.6 7 4.8

有害事象、臨床検査値の異常変動は、治験薬との関連性を「明らかに関連有」「多分関連あり」「関連の可能性あり」 「関連なし」「関連不明」の5段階で判定した。このうち「明らかに関連あり」「多分関連あり」「関連の可能性あり」及び 「関連不明」と判定されたものを副作用とした。
※発現した有害事象については「MedDRA/J ver.7.0(ICH国際医薬用語集 日本語版)」のPT(基本語)とLLT(下層語)への読み替えを行った。

空欄:該当症例なし

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

錐体外路系有害事象の事象別発現割合

器官別大分類 基本語 有害事象
ロナセン(n=156) リスペリドン(n=145)
% %
発現例数合計 104 66.7 89 61.4
眼障害 眼球回転運動 1 0.7
胃腸障害 嚥下障害 1 0.6 2 0.4
流涎過多 31 19.9 26 17.9
全身障害及び
投与局所様態
無力症 1 0.6
歩行困難 12 7.7 17 11.7
歩行異常 27 17.3 22 15.2
臨床検査 角膜反射低下 1 0.7
筋骨格系及び
結合組織障害
姿勢異常 1 0.7
筋骨格硬直 22 14.1 19 13.1
神経系障害 アカシジア 45 28.8 25 17.2
運動緩慢 56 35.9 55 37.9
構語障害 1 0.7
ジスキネジー 12 7.7 5 3.4
構音障害 18 11.5 12 8.3
ジストニー 7 4.5 4 2.8
運動低下 15 9.6 20 13.8
会話障害 2 1.3 1 0.7
振戦 48 30.8 35 24.1
パーキンソン歩行 2 1.3 1 0.7

有害事象、臨床検査値の異常変動は、治験薬との関連性を「明らかに関連有」「多分関連あり」「関連の可能性あり」「関連なし」「関連不明」の5段階で判定した。このうち「明らかに関連あり」「多分関連あり」「関連の可能性あり」及び「関連不明」と判定されたものを副作用とした。
※発現した有害事象については「MedDRA/J ver.7.0(ICH国際医薬用語集 日本語版)」のPT(基本語)とLLT(下層語)への読み替えを行った。

空欄:該当症例なし

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

概括重症度を除くDIEPSS合計スコアの最大変化量

薬剤群 変化量
平均値 標準偏差 95% 信頼区間
下限 上限
ロナセン 156 1.3 2.7 0.9 1.8
リスペリドン 145 1.0 2.4 0.6 1.4

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

概括重症度を除くDIEPSS合計スコアの推移

評価時期 ロナセン リスペリドン
平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
1週後 152 0.1 1.3 140 0.1 1.5
2週後 146 0.1 2.2 132 0.0 1.5
3週後 135 0.3 2.5 124 -0.2 1.8
4週後 122 0.3 2.8 116 0.0 2.0
6週後 117 0.3 3.0 113 0.1 2.5
8週後 109 0.0 2.6 108 -0.1 2.2
最終評価時 156 0.4 2.9 145 0.2 2.3

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

臨床検査及び その他の検査の異常変動割合

項目 ロナセン リスペリドン
評価例数 % 評価例数 %
血液学的検査 白血球数 154 8 5.2 143 9 6.3
赤血球数 154 2 1.3 143 1 0.7
ヘモグロビン量 154 1 0.6 143 1 0.7
ヘマトクリット値 154 1 0.6 143 1 0.7
血小板数 154 2 1.3 143 0 0.0
好中球 123 2 1.6 113 2 1.8
好中球/桿状核球 31 1 3.2 30 0 0.0
好中球/分葉核球 31 2 6.5 30 2 6.7
リンパ球 154 3 1.9 143 5 3.5
好酸球 154 1 0.6 143 1 0.7
好塩基球 154 0 0.0 143 0 0.0
単球 154 0 0.0 143 0 0.0
血液生化学的検査 AST (GOT) 156 3 1.9 144 9 6.3
ALT (GPT) 156 5 3.2 144 12 8.3
ALP 156 0 0.0 144 0 0.0
γ - GTP 156 0 0.0 144 6 4.2
総蛋白 156 1 0.6 144 0 0.0
総ビリルビン 156 4 2.6 144 0 0.0
LDH 156 6 3.8 144 1 0.7
CPK 156 23 14.7 144 16 11.1
BUN 156 4 2.6 144 2 1.4
クレアチニン 156 0 0.0 144 0 0.0
総コレステロール 156 5 3.2 143 2 1.4
トリグリセリド 156 7 4.5 143 4 2.8
Na 156 2 1.3 144 1 0.7
K 156 4 2.6 144 1 0.7
Cl 156 2 1.3 144 1 0.7
プロラクチン 156 74 47.4 144 122 84.7
リン脂質 156 0 0.0 144 3 2.1
血糖値 156 3 1.9 144 3 2.1
HbA1c 156 0 0.0 144 1 0.7
インスリン 155 6 3.9 144 5 0.5
尿検査 尿糖 153 1 0.7 143 0 0.0
尿蛋白 153 3 2.0 143 0 0.0
尿ウロビリノゲン 153 1 0.7 143 0 0.0
生理学的検査 臥位血圧 156 6 3.8 144 4 2.8
立位血圧 155 6 3.9 144 7 4.9
脈拍数 156 5 3.2 144 6 4.2
体温 156 14 9.0 144 22 15.3
体重 155 13 8.4 144 15 10.4
心電図検査 心電図所見 156 13 8.3 144 10 6.9
QT時間延長 155 3 1.9 144 2 1.4
脳波検査 60 2 3.3 53 2 3.8

大日本住友製薬資料:国内第Ⅲ相臨床試験[リスペリドンに対する非劣性試験]【承認時評価資料】
三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

耐糖能に関連する臨床検査(血糖値、HbA1c、インスリン)の推移

項 目 薬剤群 試験開始直前 試験終了時
平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
血糖値
(mg/dL)
ロナセン 154 89.6 10.6 140 89.5 14.7
リスペリドン 141 88.6 10.6 136 89.5 10.5
HbA1c
(%)
ロナセン 156 4.81 0.41 154 4.82 0.43
リスペリドン 144 4.83 0.43 144 4.85 0.41
インスリン
(μU/mL)
ロナセン 151 7.90 6.55 139 7.99 6.84
リスペリドン 139 7.50 6.02 134 7.68 9.32

大日本住友製薬資料:国内第Ⅲ相臨床試験[リスペリドンに対する非劣性試験]【承認時評価資料】
三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

体重の推移

薬剤群 試験開始直前 試験終了時
平均値(kg) 標準偏差 平均値(kg) 標準偏差
ロナセン 156 61.48 12.73 155 60.35 12.72
リスペリドン 144 61.15 12.94 144 61.00 13.19

大日本住友製薬資料:国内第Ⅲ相臨床試験[リスペリドンに対する非劣性試験]【承認時評価資料】
三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

QTc変化量の推移

項 目 評価時期 ロナセン リスペリドン
平均値 (msec) 標準 偏差 95%信頼区間 平均値 (msec) 標準 偏差 95%信頼区間
下限 上限 下限 上限
QTcB#1
(目視法)
2週後 145 -10.2 28.8 -14.9 -5.5  130 1.0 29.1 -4.0  6.1 
4週後 122 -7.1 28.2 -12.2 -2.1  114 1.0 27.1 -4.0  6.1 
8週後 108 -4.5 28.1 -9.9 0.8  105 1.0 28.5 -4.5  6.5 
試験終了時 154 -1.1 30.1 -5.9 3.7  144 0.1 28.5 -4.6  4.8 
QTcB#1
(接線法)
2週後 145 -11.7 30.5 -16.7 -6.7  130 2.3 30.6 -3.0  7.6 
4週後 122 -7.1 30.9 -12.7 -1.6  114 1.3 30.2 -4.3  6.9 
8週後 108 -4.6 29.6 -10.3 1.0  105 2.0 30.5 -4.0  7.9 
試験終了時 154 -0.7 31.5 -5.7 4.3  144 2.6 31.4 -2.6  7.8 
QTcF#2
(目視法)
2週後 145 -6.6 23.7 -10.5 -2.8  130 -1.5 23.6 -5.6  2.6 
4週後 122 -3.3 22.8 -7.4 0.8  114 0.3 22.3 -3.9  4.4 
8週後 108 -1.9 23.1 -6.3 2.5  105 2.4 22.8 -2.0  6.8 
試験終了時 154 -0.8 23.5 -4.6 2.9  144 0.3 23.4 -3.6  4.1 
QTcF#2
(接線法)
2週後 145 -8.2 25.0 -12.3 -4.1  130 -0.3 24.4 -4.5  4.0 
4週後 122 -3.2 24.9 -7.6 1.3  114 0.7 24.5 -3.8  5.2 
8週後 108 -2.0 23.1 -6.4 2.4  105 3.4 24.9 -1.4  8.2 
試験終了時 154 -0.4 24.1 -4.3 3.4  144 2.7 26.0 -1.6  7.0 

#1:Bazett法にてQT値補正、#2:Fridericia法にてQT値補正

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

血中プロラクチン値の推移

薬剤群 試験開始直前 試験終了時
平均値 (ng/mL) 標準偏差 平均値 (ng/mL) 標準偏差
ロナセン 144 39.37 46.74 143 27.90 37.86
リスペリドン 156 37.76 45.30 154 57.93 53.47

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三浦貞則:臨床精神薬理,11(2),297-314,2008

ロナセン錠2mg/錠4mg/錠8mg/散2%の製品基本情報(適正使用情報など)

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