安全性:小児統合失調症患者を対象とした長期継続投与試験

多施設共同、プラセボ対照、無作為化、二重盲検、並行群間比較


大日本住友製薬資料:小児統合失調症患者を対象とした長期継続投与試験【承認時評価資料】

副作用・有害事象

  • 臨床検査値異常を含む副作用発現割合は、DB-プラセボ群66.7%(24/36例)、DB-ロナセン錠剤群64.3%(45/70例)で、全体では65.1%(69/106例)であった。全体での主な副作用はアカシジア17.9%(19例)、振戦16.0%(17例)、ジストニア11.3%(12例)、高プロラクチン血症、体重増加、血中プロラクチン増加および傾眠がそれぞれ9.4%(10例)、便秘5.7%(6例)などであった。
  • 錐体外路系副作用の発現割合は、DB-プラセボ群47.2%(17例)、DB-ロナセン錠剤群31.4%(22例)で、全体では36.8%(39例)であった。
  • 重篤な副作用はDB-ロナセン錠剤群で1例(1.4%、統合失調症)に発現し、DB-プラセボ群で0例であった。
  • 死亡に至った有害事象は全体で2例(自殺既遂2例、ともにDB-ロナセン錠剤群)が報告され、いずれも因果関係は否定された。
  • 投与中止に至った副作用はDB-ロナセン錠剤群で2例(2.9%、統合失調症)に発現し、DB-プラセボ群で0例であった。

副作用の概要-安全性解析対象集団

例数(%)

DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例)
全体
(106例)
副作用発現症例 24(66.7) 45(64.3) 69(65.1)
 軽度 21(58.3) 35(50.0) 56(52.8)
 中等度 3(8.3) 8(11.4) 11(10.4)
 重度 0 2(2.9) 2(1.9)
 死亡 0 0 0
 重篤な副作用 0 1(1.4) 1(0.9)
 投与中止に至った副作用 0 2(2.9) 2(1.9)

MedDRA/J Ver.21.1
重度の副作用は、統合失調症2例(DB-ロナセン錠剤群)であった。
重篤な副作用は、統合失調症1例(DB-ロナセン錠剤群)に発現した。投与中止に至った副作用は、統合失調症2例(DB-ロナセン錠剤群)であった。

注目すべき副作用-安全性解析対象集団

例数(%)

DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例)
全体
(106例)
錐体外路症状関連 17(47.2) 22(31.4) 39(36.8)
中枢神経系 21(58.3) 29(41.4) 50(47.2)
鎮静関連 7(19.4) 6(8.6) 13(12.3)
体重増加関連 3(8.3) 8(11.4) 11(10.4)
体重減少関連 1(2.8) 0 1(0.9)
プロラクチン増加関連 8(22.2) 15(21.4) 23(21.7)

MedDRA/J Ver.21.1

【各分類の集計内訳】
錐体外路症状関連;眼球回転発作、流涎過多、筋骨格硬直、筋固縮、筋緊張、アカシジア、振戦、ジストニア、ジスキネジア、運動緩慢、ミオクローヌス
中枢神経系;アカシジア、頭痛、振戦、ジストニア、傾眠、ジスキネジア、運動緩慢、浮動性めまい、感覚鈍麻、ミオクローヌス、統合失調症、不眠症、故意の自傷行為、抑うつ気分
鎮静関連;倦怠感、傾眠
体重増加関連;体重増加、食欲亢進
体重減少関連;食欲減退
プロラクチン増加関連;高プロラクチン血症、血中プロラクチン増加、不規則月経、乳汁漏出無月経症候群、乳汁漏出症

主な副作用(全体で5%以上の発現)

例数(%)

副作用名 DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例)
全体
(106例)
内分泌障害
高プロラクチン血症 4(11.1) 6(8.6) 10(9.4)
胃腸障害
便秘 3(8.3) 3(4.3) 6(5.7)
臨床検査
体重増加 2(5.6) 8(11.4) 10(9.4)
血中プロラクチン増加 4(11.1) 6(8.6) 10(9.4)
神経系障害
アカシジア 6(16.7) 13(18.6) 19(17.9)
振戦 9(25.0) 8(11.4) 17(16.0)
ジストニア 5(13.9) 7(10.0) 12(11.3)
傾眠 4(11.1) 6(8.6) 10(9.4)

MedDRA/J Ver.21.1

主な副作用(全体で5%以上の発現)の初発時期

例数(%)

Day1-14 (106例) Day15-28 (103例) Day29-84 (101例) Day85-168 (91例) Day169- (80例) 合計
内分泌障害
高プロラクチン血症 0 0 2 4 4 10
胃腸障害
便秘 0 0 1 2 3 6
臨床検査
体重増加 0 2 3 2 3 10
血中プロラクチン増加 0 1 2 5 2 10
神経系障害
アカシジア 5 3 5 3 3 19
振戦 2 1 4 6 4 17
ジストニア 1 0 3 4 4 12
傾眠 2 2 2 2 2 10
腹部不快感 0 0 1 3 2 6

MedDRA/J Ver.21.1

錐体外路系副作用の初発時期

例数(%)

Day1-14 (106例) Day15-28 (103例) Day29-84 (101例) Day85-168 (91例) Day169- (80例) 合計
眼球回転発作 0 0 1 0 1 2
流涎過多 0 0 0 1 1 2
筋骨格硬直 1 0 0 0 0 1
筋固縮 0 0 0 1 0 1
筋緊張 0 0 1 0 0 1
アカシジア 5 3 5 3 3 19
振戦 2 1 4 6 4 17
ジストニア 1 0 3 4 4 12
ジスキネジア 0 1 0 3 1 5
運動緩慢 0 0 1 2 0 3
ミオクローヌス 1 0 0 0 0 1

MedDRA/J Ver.21.1

体重、BMI、代謝パラメータおよびプロラクチンの平均変化量※1[52週時(LOCF※2)]

例数(%)

DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例)
全体
(106例)
平均値(SD) 平均値(SD) 平均値(SD)
体重(kg) 36 2.65(5.510) 70 2.81(5.350) 106 2.75(5.379)
BMI(kg/m2 36 0.82(2.044) 70 0.87(1.844) 106 0.85(1.905)
血糖値(mg/dL)※3 36 2.6(9.76) 67 2.2(10.27) 103 2.3(10.05)
ヘモグロビンA1c(%)※3 36 -0.04(0.206) 68 -0.02(0.239) 104 -0.03(0.228)
トリグリセリド(mg/dL)※3 36 10.1(76.27) 67 1.3(58.63) 103 4.4(65.10)
総コレステロール(mg/dL)※3 36 7.2(25.69) 67 -3.0(27.02) 103 0.5(26.88)
血清プロラクチン(µg/L)※3 女性 22 -10.642(37.7317) 37 -1.565(36.5602) 59 -4.949(36.9421)
男性 14 8.134(20.5599) 30 -10.243(31.2829) 44 -4.396(29.3728)

※1:検証的試験のベースラインからの変化量
※2:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※3:空腹時に実施

体重、BMIおよび代謝パラメータの平均変化量※1[52週時(LOCF※2)]

※1:検証的試験のベースラインからの変化量
※2:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※3:空腹時に実施

血清プロラクチンの平均変化量※1[52週時(LOCF※2)]

空腹時に実施
※1:検証的試験のベースラインからの変化量
※2:Last Observation Carried Forward法による解析結果

錐体外路症状関連有害事象の発現経過

  DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例※1
全体
(106例※1
錐体外路症状関連有害事象[例(%)] 17(47.2) 24(34.3) 41(38.7)
抗パーキンソン薬の併用[例(%)] 14(38.9) 34(48.6) 48(45.3)
DIEPSS
[平均値(SD)]
ベースラインスコア 52週時(LOCF)の変化量※2 ベースラインスコア 52週時(LOCF)の変化量※2 ベースラインスコア 52週時(LOCF)の変化量※2
合計スコア※3 0.19(0.822) 0.03(0.291) 0.26(1.031) 0.10(1.545) 0.24(0.962) 0.08(1.261)
歩行 0.00(0.000) 0.00(0.000) 0.04(0.266) -0.03(0.241) 0.03(0.216) -0.02(0.195)
動作緩慢 0.03(0.167) 0.03(0.167) 0.09(0.371) -0.06(0.338) 0.07(0.317) -0.03(0.293)
流涎 0.03(0.167) -0.03(0.167) 0.00(0.000) 0.03(0.169) 0.01(0.097) 0.01(0.170)
筋強剛 0.00(0.000) 0.00(0.000) 0.03(0.239) -0.01(0.271) 0.02(0.194) -0.01(0.219)
振戦 0.03(0.167) 0.03(0.377) 0.04(0.204) 0.03(0.382) 0.04(0.191) 0.03(0.379)
アカシジア 0.03(0.167) 0.03(0.291) 0.06(0.234) 0.04(0.361) 0.05(0.213) 0.04(0.338)
ジストニア 0.03(0.167) 0.00(0.000) 0.00(0.000) 0.07(0.312) 0.01(0.097) 0.05(0.255)
ジスキネジア 0.06(0.232) -0.03(0.167) 0.00(0.000) 0.03(0.241) 0.02(0.137) 0.01(0.219)

※1:安全性解析対象集団で解析したが、DB-ロナセン群ではOPベースラインより後のデータがない患者が1例おり、DB-ロナセン群は69例、全体は105例のデータを示している
※2:Last Observation Carried Forward法による、DBベースラインからの変化量解析結果
※3:DIEPSS評価項目のうち、概括重症度を除いた項目の合計スコア

発育障害関連副作用の発現

  DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例※1
全体
(106例※1
発育障害関連副作用 2(5.6) 8(11.4) 10(9.4)
 体重増加 2(5.6) 8(11.4) 10(9.4)

MedDRA/J Ver.21.1

CGI-SSスコア変化量および悪化率

  DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例※1
全体
(106例※1
重症度スコア※2[平均値(SD)]
DBベースラインスコア 1.11(0.319) 1.07(0.259) 1.08(0.280)
52週時(LOCF※3)のスコア変化量 0.03(0.291) 0.06(0.382) 0.05(0.352)
状態変化スコア※4[平均値(SD)]
52週時(LOCF)のスコア 3.94(0.860) 3.84(0.704) 3.88(0.759)
悪化率※5[例(%)]
52週時(LOCF) 悪化 2(5.6) 0 2(1.9)
悪化なし 34(94.4) 68(100) 102(98.1)
最もスコアが高かった時点 悪化 2(5.6) 2(2.9) 4(3.8)
悪化なし 34(94.4) 66(97.1) 100(96.2)

※1:OPベースラインのCGI-SS評価データがないまたはOPベースラインより後のCGI-SS評価データがない患者が1例ずつおり、DB-ロナセン群は68例、全体は104例のデータを示している
※2:CGI-SS のうち、過去7日間の最も高かった自殺企図の状態を1~5の5段階(低いほど軽症)でスコア化したもの
※3:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※4:CGI-SS のうち、各評価時期のベースラインからの自殺企図の状態変化を1~7の7段階(低いほど改善)でスコア化したもの
※5:検証的試験の治療期開始からの比較で状態変化スコアで6(Much worse)または7(Very much worse)になった患者の割合

CGI-SS:Clinical Global Impression of Suicide Severity

QT延長評価

  DB-プラセボ群
(36例)
DB-ロナセン群
(70例※1
全体
(106例※1
QTcB※2
DBベースライン >460msec 0 0 0
DBベースライン後の時点 >460msec 1(2.8) 3(4.4) 4(3.8)
DBベースラインからの増加 ≧ 60msec 0 3(4.4) 2(2.9)
QTcF※3
DBベースライン >460msec 0 0 0
DBベースライン後の時点 >460msec 0 2(2.9) 2(1.9)
DBベースラインからの増加 ≧ 60msec 0 1(1.5) 1(1.0)

※1:DBベースラインより後の心電図データがない患者が2例おり、DBベースライン以降の評価ではDB-ロナセン群は68例、全体は104例のデータを示している
※2:Bazett補正法による補正QT間隔、※3:Fridericia補正法による補正QT間隔

ー:データなし、※1:薬物動態解析対象集団、※2:採血直前のロナセン投与量