小児統合失調症患者を対象とした長期継続投与試験

多施設共同、無対照、非盲検


大日本住友製薬資料:小児統合失調症患者を対象とした長期継続投与試験【承認時評価資料】

試験概要

本剤は一部承認外の成績を含む臨床試験に基づき承認されました。そのため、掲載された成績には一部承認外の内容を含みます。

タイトル

小児統合失調症患者を対象とした長期継続投与試験

目的

小児の統合失調症患者にロナセン錠4~24mg/日を52週間投与したときの安全性および有効性を検討する。また、薬物動態について検討する。

対象

ロナセン錠の小児統合失調症患者を対象とした検証的試験を完了した患者 106例
(DB-プラセボ群;36例、DB-8mg/日群37例、DB-16mg/日群;33例)
安全性解析対象集団;106例、薬物動態解析対象集団;103例 選択基準;検証的試験を完了し、本試験への参加を希望する患者 など

試験デザイン

多施設共同、無対照、非盲検、長期投与試験

評価項目

有効性

    〔主要評価項目〕

  • 52週時(LOCF)の各ベースラインからのPANSS合計スコア変化量
  • 〔副次評価項目〕

  • 52週時(LOCF)および各評価時期の各スコア(PANSS尺度別合計スコア、PANSS 5因子モデル別合計スコア、PANSS症状別スコア、CGI-Sスコア)の変化量 各評価時期のPANSS合計スコア変化量
  • 52週時(LOCF)および各評価時期のPANSSスコアの寛解率※1
  • 52週時(LOCF)および各評価時期のCGI-Iの改善率※2
  • 本試験の治験薬投与開始日から最終服薬日までの日数
  • 52週時(LOCF)および各評価時期でのPANSS responder(PANSS合計スコアがベースラインから20、30、40および50%以上改善した患者)の割合

※1:PANSS評価症状の妄想(P1)、概念の統合障害(P2)、幻覚による行動(P3)、情動の平板化(N1)、受動性/意欲低下による社会的引きこもり(N4)、会話の自発性と流暢さの欠如(N6)、衒奇症と不自然な姿勢(G5)、不自然な思考内容(G9)の「各項目のスコアがすべて3(軽度)以下」になった患者の割合
※2:検証的試験の治療開始時からの比較でCGI-Iが1(Very much improved)または2(Much improved)になった患者の割合

LOCF:Last Observation Carried Forward
PANSS: Positive and Negative Syndrome Scale
CGI-S:Clinical Global Impressions scale-Severity of Illness
CGI-I:Clinical Global Impressions scale-Global Improvement

安全性

  • 有害事象および副作用の発現割合
  • 錐体外路系有害事象の発現割合
  • 52週時(LOCF)および各評価時期のDIEPSS合計スコア変化量(総括重症度を 除く)
  • 52週時(LOCF)および各評価時期のDIEPSS症状別スコア変化量
  • 52週時(LOCF)および各評価時期の抗パーキンソン薬の併用割合
  • 52週時(LOCF)および各評価時期のCGI-SSスコア変化量と悪化率※3
  • 臨床検査値、バイタルサインおよび体重、心電図所見および心電図パラメータ変化量

※3:CGI-SSの最新の改善状態が6(Much worse)または7(Very much worse)になった患者の割合

DIEPSS:Drug Induced Extra-Pyramidal Symptoms Scale
CGI-SS:Clinical Global Impression of Suicide Severity

解析計画

  • 有効性および安全性のすべての解析は、安全性解析対象集団を対象に実施する。 安全性解析対象集団は本試験移行後に治験薬を1回以上投与された患者の集団とした。

有効性

  • 主要評価項目は、52週時(LOCF)の各ベースライン(DBベースライン、OPベースライン)からのPANSS合計スコア変化量とする。主要な解析として要約統計量を算出し、副次的な解析として、検証的試験の投与群(プラセボ群、8mg/日群または16mg/日群)ごとに要約統計量を算出する。
  • PANSSスコアおよびCGI-Sスコアは各ベースライン(DBベースライン、OPベースライン)からの変化量の要約統計量を算出する。
  • PANSSスコアの寛解率、PANSS responderの割合およびCGI-Iの改善率は該当する患者数および割合を算出する。
  • 治療継続率は投与中止をイベントとしたKaplan-Meierプロットを作成する。また、検証的試験の投与群(DB-プラセボ群、DB-8mg/日群またはDB-16mg/日群)ごとに要約統計量を算出する。

安全性

  • 有害事象および副作用の発現患者数および発現割合を算出する。
  • ベースラインからのDIEPSSスコア変化量の要約統計量を算出する。
  • ベースラインからのCGI-SSスコア変化量の要約統計量、CGI-SSスコアの悪化に該当する患者数および割合を算出する。
  • 抗パーキンソン薬を併用した患者数および併用割合を算出する。
  • 臨床検査値、バイタルサイン、体重およびBMIの検査値およびベースラインからの変化量の要約統計量を算出する。検査値の分布およびベースラインからの変化を示すカテゴリ変数のシフトテーブルを作成する。
  • 心電図所見の分布を示す。心電図パラメーター[RR間隔、QT時間、PR時間、QRS幅およびQTc(Bazett補正およびFridericia補正)]検査値およびベースラインからの変化量について要約統計量を算出する。

試験デザイン

  • 長期継続投与試験のロナセン錠剤初回投与量は4mg/日とし、治験責任/分担医師が患者の有効性および安全性を考慮して4~24mg/日で適宜増減し、1日2回、朝・夕食後に52週間経口投与した。1回の増減量は4mgを超えない、1回投与量は12mgを超えないこととし、投与量変更後、最低1週間は用法および用量を変更しないこととした
  • 1回投与量が12mg未満の場合、各評価時期でのClinical Global Impressions scale-Global Improvement(CGI-I)が先行する検証的試験の治療期開始時と比較して改善しておらず、かつ忍容性に問題がない場合は1回2~4mgの範囲で増量することとした
  • 治療期から事後観察期まで、抗精神病薬・抗パーキンソン薬・向精神薬・睡眠薬・精神療法等の併用は規定に従うこととした

6.用法及び用量(一部抜粋)
通常、小児にはブロナンセリンとして1 回2mg、1 日2 回食後経口投与より開始し、徐々に増量する。維持量として1日8~16mgを2回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は16mgを超えないこと。

選択基準

  • 検証的試験を完了し、本治験への参加を希望する患者
  • 治験の目的、予測される薬効・薬理作用および危険性などについて、検証的試験の治療期6週後の評価終了までに患者および代諾者が十分に説明をうけ、理解が得られ、患者の治験参加について本人および代諾者から自由意思による同意を文書で得られた患者(本人からはアセント文書にて同意を得た)

除外基準

  • ロナセン経口剤の禁忌に該当する患者
  • 昏睡状態の患者
  • バルビツール酸誘導体などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
  • アドレナリン、アゾール系抗真菌剤、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)プロテアーゼ阻害剤を投与中の患者
  • 悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、横紋筋融解症、無顆粒球症、肺塞栓症、深部静脈血栓症の合併のある患者
  • パーキンソン病の患者
  • 強い自殺念慮を有する患者
  • 糖尿病の患者
  • 脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある患者
  • 水中毒の合併のある患者
  • 重篤な心血管系疾患、肝疾患、腎疾患、脳器質性疾患、血液疾患、内分泌疾患、痙攣性疾患などの合併症を有する患者
  • 薬物乱用、アルコール乱用のある患者
  • 妊婦、妊娠している可能性のある患者、適切な避妊手段を講じず妊娠する可能性のある患者または授乳中の患者
  • 薬剤アレルギーの合併のある患者(薬剤が原因のアナフィラキシー、発疹および蕁麻疹などのアレルギー反応のある患者)
  • 悪性腫瘍の合併症がある患者
  • HIVに感染している患者、肝炎ウイルス(HCVおよびHBV)に感染し発症している患者 など

症例の内訳(先行する検証的試験も含む)

※:安全性解析対象集団:DB-プラセボ群 36例、DB-8mg/日群 37例、 DB-16mg/日群 33例、全体 106例