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安全性:小児統合失調症患者を対象とした第Ⅲ相検証的試験
多施設共同、プラセボ対照、無作為化、二重盲検、並行群間比較
社内資料:小児統合失調症患者を対象としたプラセボ対照試験【承認時評価資料】
副作用
- 臨床検査値異常を含む副作用発現割合は、プラセボ群25.5%(12/47例)、8mg/日群54.9%(28/51例)、16mg/日群75.5%(40/53例)であった。主な副作用(実薬合計で5%以上の発現)は、アカシジア[プラセボ群4.3%(2例)、8mg/日群13.7%(7例)、16mg/日群32.1%(17例)、以下同順]、傾眠[2.1%(1例)、13.7%(7例)、17.0%(9例)]、高プロラクチン血症[2.1%(1例)、9.8%(5例)、17.0%(9例)]、血中プロラクチン増加[2.1%(1例)、5.9%(3例)、13.2%(7例)]、振戦[0例、9.8%(5例)、9.4%(5例)]、ジストニア[0例、2.0%(1例)、11.3%(5例)]であった。
- 錐体外路系副作用の発現割合は、プラセボ群4.3%(2例)、8mg/日群25.5%(13例)、16mg/日群49.1%(26例)であった。
- 重篤な副作用はプラセボ群で1例(2.1%、統合失調症)、8mg/日群で1例(2.0%、過換気)に発現し、16mg/日群は0例であった。
- 試験期間中、いずれの群においても死亡は報告されなかった。
- 投与中止に至った副作用はプラセボ群では3例(6.4%)に発現し、統合失調症2例、悪心および頭痛が1例、8mg/日群では4例(7.8%)に発現し、肝機能異常、胃腸炎、傾眠、統合失調症がそれぞれ1例、16mg/日群では5例(9.4%)に発現し、傾眠2例、悪心および嘔吐、倦怠感、アカシジアおよび血中プロラクチン増加がそれぞれ1例であった。
- 15歳未満の患者における臨床検査値異常を含む副作用発現割合は、プラセボ群14.3%(2/14例)、8mg/日群56.3 %(9/16例)、16mg/日群81.3%(13/16例)であった。
副作用の概要-安全性解析対象集団※1
プラセボ群 (47例) | 8mg/日群 (51例) | 16mg/日群 (53例) | |
---|---|---|---|
副作用発現症例 | 12(25.5) | 28(54.9) | 40(75.5) |
軽度 | 8(17.0) | 22(43.1) | 27(50.9) |
中等度 | 2(4.3) | 6(11.8) | 12(22.6) |
重度 | 2(4.3) | 0 | 1(1.9) |
死亡 | 0 | 0 | 0 |
重篤な副作用 | 1(2.1) | 1(2.1) | 0 |
投与中止に至った副作用 | 3(6.4) | 4(7.8) | 5(9.4) |
MedDRA/J Ver.21.1
重度の副作用はプラセボ群で統合失調症2例、16mg/日群で傾眠1例であった。
重篤な副作用はプラセボ群で統合失調症1例、8mg/日群で過換気1例が発現した。投与中止に至った副作用はプラセボ群では統合失調症2例、悪心および頭痛がそれぞれ1例、8mg/日群では肝機能異常、胃腸炎、傾眠および統合失調症がそれぞれ1例、16mg/日群では傾眠2例、悪心、嘔吐、倦怠感、アカシジアおよび血中プロラクチン増加がそれぞれ1例であった。
※1:無作為割付けされ、治験薬を1回以上投与された患者の集団
注目すべき副作用-安全性解析対象集団※1
プラセボ群 (47例) | 8mg/日群 (51例) | 16mg/日群 (53例) | |
---|---|---|---|
錐体外路症状関連 | 2(4.3) | 13(25.5) | 26(49.1) |
中枢神経系 | 7(14.9) | 21(41.2) | 30(56.6) |
鎮静関連 | 1(2.1) | 7(13.7) | 12(22.6) |
体重増加関連 | 1(2.1) | 2(3.9) | 0 |
体重減少関連 | 1(2.1) | 1(2.0) | 0 |
プロラクチン増加関連 | 2(4.3) | 8(15.7) | 17(32.1) |
MedDRA/J Ver.21.1
※1:無作為割付けされ、治験薬を1回以上投与された患者の集団
【各分類の集計内訳】
錐体外路症状関連;眼球回転発作、流涎過多、筋固縮、アカシジア、振戦、ジストニア、ジスキネジア、運動緩慢、錐体路障害、ミオクローヌス、パーキンソン歩行
中枢神経系;アカシジア、傾眠、頭痛、振戦、ジストニア、ジスキネジア、運動緩慢、錐体外路障害、感覚鈍麻、ミオクローヌス、パーキンソン歩行、統合失調症、不眠症、白日夢
鎮静関連;倦怠感、鎮静合併症、傾眠
体重増加関連;体重増加、食欲亢進
体重減少関連;体重減少、食欲減退
プロラクチン増加関連;高プロラクチン血症、血中プロラクチン増加、乳汁漏出症
主な副作用(実薬合計で5%以上の発現)
主な副作用(実薬合計5%以上の発現)の初発時期
MedDRA/J Ver.21.1
体重、BMI、代謝パラメータおよびプロラクチンのベースラインからの平均変化量[6週時(LOCF※1)]
プラセボ群 (47例) | 8mg/日群 (51例) | 16mg/日群 (53例) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
例 | 平均値(SD) | 例 | 平均値(SD) | 例 | 平均値(SD) | ||
体重(kg) | 47 | -0.12(2.001) | 50 | 0.13(2.329) | 52 | -0.33(2.404) | |
BMI(kg/m2) | 47 | -0.05(0.761) | 50 | 0.05(0.854) | 52 | -0.09(0.899) | |
血糖値(mg/dL)※2 | 47 | 1.1(7.98) | 49 | -1.1(7.87) | 52 | 0.2(9.81) | |
ヘモグロビンA1c(%)※2 | 46 | -0.03(0.148) | 49 | 0.01(0.212) | 52 | -0.03(0.155) | |
トリグリセリド(mg/dL)※2 | 47 | -12.4(38.59) | 49 | -0.1(46.17) | 52 | -0.6(38.74) | |
総コレステロール(mg/dL)※2 | 47 | -2.8(17.92) | 49 | -5.6(26.47) | 52 | -2.9(23.44) | |
血清プロラクチン(µg/L)※2 | 女性 | 27 | -9.398(36.2509) | 28 | 0.148(28.1912) | 29 | 7.594(47.3323) |
男性 | 20 | -6.102(23.2535) | 21 | -0.640(17.3860) | 23 | -5.317(36.5748) |
※1:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※2:空腹時に実施
錐体外路症状関連有害事象の発現経過
プラセボ群 (47例) |
8mg/日群 (51例) |
16mg/日群 (53例※1) |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
錐体外路症状関連 有害事象[例(%)] |
2(4.3) | 13(25.5) | 27(50.9) | |||
抗パーキンソン薬の 併用[例(%)] |
2(4.3) | 11(21.6) | 18(34.0) | |||
DIEPSS [平均値(SD)] |
ベースラインスコア | 6週時(LOCF※2)の変化量 | ベースラインスコア | 6週時(LOCF※2)の変化量 | ベースラインスコア | 6週時(LOCF※2)の変化量 |
合計スコア※3 | 0.47(1.300) | -0.04(0.833) | 0.71(2.773) | 0.08(1.560) | 0.56(1.662) | 0.67(2.324) |
歩行 | 0.04(0.292) | 0.02(0.146) | 0.14(0.530 | -0.02(0.244) | 0.04(0.194) | 0.06(0.366) |
動作緩慢 | 0.17(0.524) | -0.02(0.254) | 0.18(0.590) | -0.06(0.311) | 0.17(0.513) | 0.04(0.593) |
流涎 | 0.02(0.146) | -0.02(0.146) | 0.04(0.280) | 0.04(0.280) | 0.04(0.194) | 0.08(0.334) |
筋強剛 | 0.00(0.000) | 0.00(0.000) | 0.10(0.500) | -0.02(0.316) | 0.04(0.194) | 0.04(0.341) |
振戦 | 0.04(0.204) | 0.00(0.209) | 0.10(0.458) | 0.04(0.344) | 0.08(0.269) | 0.08(0.436) |
アカシジア | 0.13(0.397) | 0.02(0.329) | 0.14(0.491) | 0.08(0.483) | 0.15(0.500) | 0.21(0.776) |
ジストニア | 0.02(0.146) | -0.02(0.146) | 0.00(0.000) | 0.04(0.280) | 0.02(0.139) | 0.13(0.525) |
ジスキネジア | 0.04(0.204) | -0.02(0.146) | 0.02(0.140) | -0.02(0.140) | 0.02(0.139) | 0.04(0.194) |
※1:16mg/日群のDIEPSSは、ベースラインデータがない1例を除く52例で集計
※2:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※3:DIEPSS評価項目のうち、概括重症度を除いた項目の合計スコア
発育障害関連副作用の発現
プラセボ群 (47例) | 8mg/日群 (51例) | 16mg/日群 (53例) | |
---|---|---|---|
発育障害関連副作用 | 1(2.1) | 2(3.9) | 0 |
体重増加 | 0 | 2(3.9) | 0 |
体重減少 | 1(2.1) | 0 | 0 |
MedDRA/J Ver.21.1
CGI-SSスコア変化量および悪化率
プラセボ群(47例) | 8mg/日群(51例) | 16mg/日群(53例※1) | ||
---|---|---|---|---|
重症度スコア※2[平均値(SD)] | ||||
ベースラインスコア | 1.13(0.337) | 1.06(0.238) | 1.08(0.269) | |
6週時(LOCF※3)のスコア変化量 | 0.00(0.361) | 0.00(0.283) | 0.00(0.198) | |
状態変化スコア※4[平均値(SD)] | ||||
6週時(LOCF)のスコア | 3.83(0.868) | 3.84(0.731) | 3.79(0.750) | |
悪化率※5[例(%)] | ||||
6週時(LOCF) | 悪化 | 2(4.3) | 0 | 1(1.9) |
悪化なし | 45(95.7) | 51(100) | 51(98.1) | |
最もスコアが高かった時点 | 悪化 | 2(4.3) | 0 | 1(1.9) |
悪化なし | 45(95.7) | 51(100) | 51(98.1) |
※1:16mg/日群のCGI-SSは、ベースラインデータがない1例を除く52例で集計
※2:CGI-SS のうち、過去7日間の最も高かった自殺企図の状態を1~5の5段階(低いほど軽症)でスコア化したもの
※3:Last Observation Carried Forward法による解析結果
※4:CGI-SS のうち、各評価時期のベースラインからの自殺企図の状態変化を1~7の7段階(低いほど改善)でスコア化したもの
※5:状態変化スコアで6(Much worse)または7(Very much worse)になった患者の割合
CGI-SS:Clinical Global Impression of Suicide Severity
QT延長評価
プラセボ群 (47例) |
8mg/日群 (51例) |
16mg/日群 (53例) |
|
---|---|---|---|
QTcB※1 | |||
ベースライン >460msec | 1(2.1) | 1(2.0) | 0 |
ベースライン後の時点 >460msec | 1(2.1) | 4(8.0) | 1(1.9) |
ベースラインからの増加 ≧ 60msec | 1(2.1) | 0 | 1(1.9) |
QTcF※2 | |||
ベースライン >460msec | 0 | 0 | 0 |
ベースライン後の時点 >460msec | 0 | 1(2.0) | 0 |
ベースラインからの増加 ≧ 60msec | 1(2.1) | 0 | 1(1.9) |
※1:Bazett補正法による補正QT間隔
※2:Fridericia補正法による補正QT間隔
※:16mg/日群 2週時の採血時点での投与量:8mg/日 31例、16mg/日 11例
注)8mg/日群および16mg/日群は、4mg/日から投与を開始し、1週間後に8mg/日に増量した。16mg/日群はさらに1週間後に16mg/日に増量した。