第11回 双極Ⅰ型障害の大うつ病エピソードを有する患者を対象にラツーダの有用性を検討したPREVAIL#2試験

双極Ⅰ型障害の大うつ病エピソードを有する患者を対象にラツーダの有用性を検討したPREVAIL#2試験
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2020年6月、本邦でラツーダが「統合失調症」および「双極性障害におけるうつ症状の改善」を効能・効果として発売されました。
今回は、米国で適応症を取得する根拠となった「双極Ⅰ型障害の大うつ病エピソードを有する患者を対象にラツーダの有用性を検討したPREVAIL#2試験」についてQ&A形式でご紹介します。

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PREVAIL#2試験とは?

試験概要

 本試験の対象は、双極Ⅰ型障害患者(大うつ病エピソード)499例です。プラセボ群、ラツーダ20-60mg群、ラツーダ80-120mg群※1に無作為に割り付け、ラツーダ20、40、60、80、100、120mgまたはプラセボを1日1回6週間、夕食時※2または夕食後30分以内に経口投与しました。

※1 ラツーダ80-120㎎は承認外用量です

 なお、初回投与は20mg/日とし、ラツーダ20-60mg群のDay 1〜7にはラツーダの用量を20mg/日に固定しました。ラツーダ80-120mg群※1ではラツーダの用量をDay 1および2に20mg/日、Day 3および4に40mg/日、Day 5および6に60mg/日とし、Day 7は80mg/日としました。Day 8以降は有効性および忍容性を最適化するために漸増漸減投与としました。
 有効性の主たる解析対象集団はITT集団であり、無作為化され、少なくとも1回治験薬を投与された、ベースラインおよび少なくとも1つの治験薬投与開始後における有効性のデータがある患者としました。有効性の主要評価項目は6週時のMADRS合計スコアのベースラインからの変化量であり、ラツーダ20-60mg/日およびラツーダ80-120mg/日※1投与とプラセボ投与を比較しました。有効性の主要な解析では、反復測定のための混合モデル(MMRM)法を用いました。モデルには、治療群、評価時期、実施医療機関、MADRS合計スコアのベースライン値、および治療群と評価時期の交互作用を含めました。
 安全性解析対象集団は、無作為化され少なくとも1回治験薬を投与された患者としました。

※1 ラツーダ80-120mgは承認外用量です
※2 本邦での承認用法は食後経口投与です


患者背景

 患者背景をみると、男女比はほぼ1:1の割合で、平均年齢は約41歳、罹病期間は約14年、双極Ⅰ型障害のサブタイプは非急速交代型が90%以上を占め、現エピソードからスクリーニングまでの期間は約12週でした。
 ベースライン時のMADRS合計スコアは、プラセボ群30.5、ラツーダ20-60mg群30.3、ラツーダ80-120mg群※130.6でした。CGI-BP-S(depression)スコアはそれぞれ4.48、4.52、4.55でした。

※1 ラツーダ80-120mgは承認外用量です


PREVAIL#2試験の結果は?

有効性 MADRS合計スコア

 主要評価項目である6週時のMADRS合計スコアのべースラインからの変化量は、プラセボ群-10.7、ラツーダ20-60mg群-15.4であり、ラツーダ20-60mgは、プラセボに比べて、MADRS合計スコアを有意に低下させました。

注)ラツーダ80-120mgは承認外用量のため、有効性の成績は削除しました


有効性 MADRS項目別スコア

 MADRS項目別スコアのベースラインからの変化量をお示しします。うつ症状の中核症状である「外見に表出される悲しみ」、「言葉で表現された悲しみ」など、各項目のスコア変化量はご覧のとおりです。

注)ラツーダ80-120mgは承認外用量のため、有効性の成績は削除しました


有効性 CGI-BP-S(depression)スコア

 6週時のCGI-BP-S(depression)スコアのベースラインからの変化量は、プラセボ群-1.14、ラツーダ20-60mg群-1.83であり、ラツーダ20-60mgは、プラセボに比べて、CGI-BP-S(depression)スコアを有意に低下させました。

注)ラツーダ80-120mgは承認外用量のため、有効性の成績は削除しました


有効性 6週時における反応率および寛解率

 6週時における反応率(MADRS合計スコアがベースラインから50%以上低下した患者の割合)は、プラセボ群30%、ラツーダ20-60mg群53%であり、ラツーダ20-60mg群では、プラセボ群に比べて有意に高いことが示されました。

 同様に、6週時における寛解率(MADRS合計スコアが12以下となった患者の割合)も、ラツーダ20-60mg群では、プラセボ群に比べて、有意に高いことが示されました。

注)ラツーダ80-120mgは承認外用量のため、有効性の成績は削除しました


安全性

 副作用発現頻度は、プラセボ群44.0%、ラツーダ20-60mg群50.0%、ラツーダ80-120mg群※151.5%でした。いずれかの群で発現頻度が5%以上であった副作用は、口内乾燥はプラセボ群4.2%、ラツーダ20-60mg群6.1%、ラツーダ80-120mg群※13.6%、悪心はそれぞれ7.1%、9.8%、15.0%、アカシジアは2.4%、7.9%、10.8%、浮動性めまいは7.7%、2.4%、6.0%、頭痛は8.3%、11.0%、6.0%、鎮静は1.8%、3.0%、6.6%、傾眠は4.2%、4.3%、6.6%でした。
 本試験における重篤な副作用は、プラセボ群0例、ラツーダ20-60mg群2例2件[うつ病、パニック発作各1件]、ラツーダ80-120mg群※11例1件[下肢静止不能症候群1件]に認められました。
 投与中止に至った有害事象は、プラセボ群9例[うつ病3例、十二指腸潰瘍、食欲減退、ジスキネジー、パーキンソニズム、双極Ⅰ型障害、躁病各1例]、ラツーダ20-60mg群11例[うつ病2例、気管支炎、ブドウ球菌感染、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、アカシジア、頭痛、言葉もれ、躁病、パニック発作、丘疹性皮疹各1例]、ラツーダ80-120mg群※19例[アカシジア5例、筋炎、双極Ⅰ型障害、減呼吸各1例]でした。
 試験期間中、いずれの群においても死亡は報告されませんでした。

※1 ラツーダ80-120mgは承認外用量です


臨床検査値

 本試験では、臨床検査値への影響も確認されています。6週時の体重のベースラインからの変化量は、プラセボ群0.13kg、ラツーダ20-60mg群0.62kg、ラツーダ80-120mg群※10.14kgでした。その他のBMI、HbA1cなどのベースラインからの変化量は、ご覧のとおりです。

※1 ラツーダ80-120mgは承認外用量です


中止率

 なお、本試験の6週時における中止率は、プラセボ群で25%、ラツーダ20-60mg群で26%、ラツーダ80-120mg群※1で27%でした。

※1 ラツーダ80-120mgは承認外用量です

双極性障害におけるうつ症状を有する患者さんで、
各症状に応じてラツーダ20mgから60mgをお役立ていただけますと幸いです。


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