第2回 急性増悪期の統合失調症患者を対象とした検証的試験JEWEL試験の結果

Q&Aでわかる ラツーダ 第2回 急性増悪期の統合失調症患者を対象とした検証的試験JEWEL試験の結果
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大日本住友製薬 オンライン専任MR“オンラインMR”です。
2020年6月、本邦でラツーダが「統合失調症」および「双極性障害におけるうつ症状の改善」を効能・効果として発売となりました。
今回は、「急性増悪期の統合失調症患者を対象とした検証的試験JEWEL試験の結果」についてQ&A形式でご紹介します。
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統合失調症治療の課題は?

 統合失調症治療における課題のひとつに、完全回復の達成が難しいことがあります。
 2019年の海外データによると、症候学的寬解および機能的寬解を達成した完全回復の割合は、23%に留まることが報告されています*1。また、統合失調症に対する治療の基本は薬物療法で、現在その中心的役割を果たしているのは非定型抗精神病薬です。
 しかし、統合失調症の急性期で特に問題となる陽性症状だけでなく、陰性症状、認知機能障害、気分症状など、長期的にあらわれる多様な精神症状に対する治療上の課題は依然として残されています。

*1 Klærke LR, et al. Eur Psychiatry., 62: 130, 2019

JEWEL試験とは?

試験概要

 JEWEL試験は、このたびのラツーダ承認の根拠となった試験のひとつです。
 本試験の対象は、急性増悪期の統合失調症患者483例です。対象をプラセボ群またはラツーダ40mg群に無作為に分け、治験薬を1日1回、夕食時*2または夕食後に6週間経口投与しました。

*2 本邦での承認用法は食後経口投与

患者背景

 本試験では、2ヵ月以内に陽性症状を主体とした機能低下があり、かつ入院から14日以内の患者を対象としています。その患者背景をみると、男女比は約1:1、平均年齢は約40歳でした。また、PANSS合計スコアは約100、CGI-Sスコアが4を超える患者が両群ともに75%以上を占めていました。
 このように、本試験には、若年で、急性期で、中等度以上の症状を有する患者が組み入れられました。

JEWEL試験の結果とは?主要評価項目・副次評価項目

主要評価項目:
6週時のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量

 主要評価項目である6週時のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量は、プラセボ群−12.7、ラツーダ40mg群−19.3、投与群間の差−6.6と、統計学的に有意であり、ラツーダ40mgのプラセボに対する優越性が検証されました。また、effect sizeは0.410でした。
 また、経時変化をみると、投与2週目よりプラセボと有意差が認められ、その効果は6週時点まで継続しました。

副次評価項目:
6週時のPANSS 5因子モデル別スコアのベースラインからの変化量

 PANSS 5因子モデル別スコアのベースラインからの変化量については、急性期で特に問題となる陽性症状をはじめ、興奮、陰性症状、不安/抑うつ、認知障害のいずれの項目においても、ラツーダはプラセボに比べてスコアを有意に低下させることが示されました。

副次評価項目:
6週時のPANSS responderの割合

 6週時のPANSS responderの割合は、プラセボ群42.5%、ラツーダ40mg群60.0%であり、プラセボに比べて、有意に高いことが示されました。
 また、治療必要数(number needed to treat:NNT)は6でした。NNTが6ということは、患者6例に処方した場合に1例がPANSS responderとなることが期待できると解釈されます。

JEWEL試験の結果とは?安全性

副作用発現頻度

 副作用発現頻度は、プラセボ群57例(24.3%)、ラツーダ40mg群69例(27.9%)でした。発現頻度が2%以上の副作用は、プラセボ群では不眠症12例(5.1%)、統合失調症11例(4.7%)、不安9例(3.8%)などで、ラツーダ40mg群では頭痛、アカシジア、統合失調症が各10例(4.0%)などでした。
 本試験における重篤な副作用は、プラセボ群2例2件、ラツーダ40mg群1例1件に認められ、その内訳はプラセボ群では統合失調症、自殺企図各1件、ラツーダ40mg群では統合失調症1件でした。
 投与中止に至った有害事象は、プラセボ群15例、ラツーダ40mg群14例に認められ、その内訳はプラセボ群では統合失調症11例、手骨折、精神病性障害、敵意、自殺企図各1例、ラツーダ40mg群では統合失調症7例、房室ブロック、肺結核、体重増加、不安、カタトニー、妄想、精神病性障害各1例でした。
 試験期間中、いずれの群においても死亡は報告されませんでした。

臨床検査値

臨床検査値

 本試験では、臨床検査値への影響も検討されています。
 6週時の体重のベースラインからの変化量は、プラセボ群−0.11kg、ラツーダ40mg群0.11kgでした。血糖に関しては、HbA1cが両群ともに-0.03%でした。

JEWEL試験におけるラツーダ6週時の中止率

 本試験の6週時における中止率はプラセボ群25.4%、ラツーダ40mg群19.4%でした。


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ラツーダを、

急性増悪期の統合失調症に対する新たな治療選択肢として、ぜひご検討ください。

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