今さら聞けない?糖尿病診療Deeper

Q1 2型糖尿病における合併症リスクを抑えるためには、HbA1cをコントロールするだけで十分でしょうか?

糖尿病治療の目標は、血糖・体重などを良好に維持して糖尿病合併症の発展、進展を阻止し、健康な人と変わらないQOLや寿命を確保することです。
2型糖尿病における合併症リスクは空腹時血糖値、血糖変動、食後血糖値と関連した過剰な糖化や酸化ストレス活性化によって上昇するとされています。そのため、空腹時血糖、食後血糖、血糖変動を「糖の3軸」という視点で捉え、コントロールしていくことが合併症リスクの低下につながると考えられます。

Q2 DPP-4阻害薬エクアのHbA1c低下作用に関するデータはありますか?

エクアは、「共有結合」によってDPP-4と結合し、その働きを阻害するという特徴を有するDPP-4阻害薬です。

国内第Ⅱ相試験では、食事療法または食事療法・運動療法で血糖コントロールが十分に得られていない日本人2型糖尿病患者を対象に、エクア50mg1日2回、12週間投与によるHbA1c変化が検討されました。エクア50mg1日2回群のHbA1cは、投与期間中ご覧のように推移しました。最終評価時点におけるベースラインからのHbA1c変化量のプラセボ群との群間差は-1.2%であり、エクア投与開始によりプラセボ群と比較して有意なHbA1c低下作用が示されました。

なお、本試験における副作用の発現率は、エクア10mg1日2回群12.7%、エクア25mg1日2回群12.5%、エクア50mg1日2回群15.8%、プラセボ1日2回群15.3%でした。いずれかの投与量でエクアを投与した群では、重篤な有害事象としてインフルエンザが1件、投与中止に至った有害事象として亜急性甲状腺炎、胸部不快感、上腹部痛が各1件報告されました。

Q3 「糖の3軸」の血糖変動や食後血糖値に関するデータはありますか?

たとえばDPP-4阻害薬のひとつであるエクアと、メトホルミンの併用による血糖日内変動への影響が報告されています。
メトホルミンを3ヵ月以上投与されている2型糖尿病患者を対象に行われた海外での多施設共同試験では、メトホルミンへのエクアまたはシタグリプチン追加投与による血糖日内変動の比較検討が行われました。
本試験の結果、メトホルミンにエクアを追加投与することで、ベースラインから全体高血糖を37%低下、食後高血糖を34%低下、基礎高血糖を41%低下させることが示されました。

本試験における副作用の発現率は、メトホルミン+エクア50mg1日2回群21.1%(4/19例)、メトホルミン+シタグリプチン100mg1日1回群42.1%(8/19例)でした。

また、メトホルミンで血糖コントロールが十分に得られていない2型糖尿病患者を対象に行われた海外での前向き試験では、メトホルミンへのエクアまたはシタグリプチン追加投与による平均血糖変動幅(MAGE)への影響が検討されています。
その結果、メトホルミンにエクアを追加投与することで、MAGEがベースラインの73.9mg/dLから45.3mg/dLへ有意に縮小しました。

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