開発の経緯

エクメット®配合錠は、ジペプチジルペプチダーゼ-4(dipeptidyl peptidase-4, DPP-4)阻害薬であるビルダグリプチンとビグアナイド薬であるメトホルミン塩酸塩(メトホルミン)を含有する配合剤です。

本剤の有効成分の1つであるビルダグリプチンは、内因性グルカゴン様ペプチド-1(glucagon-like peptide-1, GLP-1)およびグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(glucose-dependent insulinotropic polypeptide, GIP)の急速な分解を抑制し、これらの活性型の血漿中濃度を増加させる強力かつ選択的なDPP-4阻害薬です。国内では2010年1月に「2型糖尿病 ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。①食事療法、運動療法のみ、②食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用」を効能・効果として製造販売承認を取得し、2013年2月には、メトホルミンを含む既存の経口血糖降下薬との併用(エクア®錠第Ⅲ相試験:併用長期投与試験、長期投与試験)における有効性・安全性が確認されたことから「2型糖尿病」の効能・効果を取得しました。

一方、メトホルミンは、肝の糖産生および消化管の糖吸収を抑制し、末梢組織のインスリン感受性およびグルコース消費を増加させることによって血糖値を低下させる2型糖尿病治療薬です。国内では1961年に発売され、長く臨床の場で使用されてきていますが、1970年代後半、海外において、ビグアナイド薬における安全性が議論されたことがきっかけで、国内でもメトホルミンの用法・用量が制限されていました(最高投与量として1日750mg)。その後、1990年代に入り、メトホルミンの大規模臨床試験が実施され、メトホルミンの有効性・安全性が見直されたことから、現在欧米では、2型糖尿病治療における第一選択薬として幅広く用いられています。国内でも、2010年5月以降、メトホルミンは最高投与量として1日2,250mgまで使用可能となりました。

本剤は、ビルダグリプチンおよびメトホルミン両薬剤の作用機序を有し、配合剤にすることで患者の服薬錠数を減らし、服薬アドヒアランスを向上させることを目的に開発されました。2007年11月にEUにおいて「2型糖尿病」を効能・効果として承認されて以降、2015年6月現在、120の国と地域で承認されています。国内においても、本剤の臨床試験(エクメット®配合錠第Ⅲ相試験:1301試験、1303試験、LAF1308試験)を実施し、有効性・安全性が確認されたことから、2014年11月に承認申請を行い、2015年9月に「2型糖尿病(ただし、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。)」を効能・効果として製造販売承認を取得しました。

安全性情報の詳細については添付文書の副作用および臨床成績の安全性の結果をご参照ください。

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