ファブリー病の遺伝形式

ファブリー病は遺伝性の疾患です。

α-ガラクトシダーゼという酵素をつくる情報を持っている遺伝子は、性別を決める染色体のひとつであるX染色体の中にあります。α-ガラクトシダーゼの病的バリアントをもつ男性は、必ず発症します。一方、女性はX染色体が2本あるため α-ガラクトシダーゼの病的バリアントがあったとしても軽症となることが多いと言われています。

ファブリー病の母親からは男児、女児にそれぞれ2分の1の割合で遺伝し、父親からは女児には遺伝しますが、男児には遺伝しません。この遺伝の形式は、古典的ファブリー病でも、亜型/遅発型ファブリー病でも同じです。しかし、同じように遺伝していても、患者さんにより症状が強い人と、軽い人がいますので、遺伝子の変化だけで全ての症状や程度を説明できるわけではありません。

ファブリー病の遺伝

ファブリー病の有病率

日本国内でのスクリーニング研究により、左室肥大の男性で3%(7/230人)、九州地区の新生児で0.014%(3/21,170人)のファブリー病患者が顕在化しています。

ファブリー病の有病率

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