どの患者さんにもすべての症状が必ず出るとは限りません。また症状の出方や時期についても個人差があります。

神経の症状

四肢疼痛(ししとうつう)

四肢疼痛

ファブリー病は、細胞内リソソーム(ライソゾーム)の加水分解酵素のひとつである「α‐ガラクトシダーゼ(α-GAL)」という酵素の遺伝的欠損や活性の低下により起こる疾患です。
この酵素は「GL-3またはGb3(グロボトリアオシルセラミド、別名セラミドトリヘキソシド:CTH)」という糖脂質を分解する働きを持ちますが、活性が不十分だと分解されなかったGL-3が徐々に全身の細胞や組織、臓器に蓄積していきます。蓄積したGL-3がある一定量を超えると、疼痛を含む神経症状、被角血管腫(ひかくけっかんしゅ)、角膜混濁(かくまくこんだく)の他、心機能障害、腎機能障害など、様々な症状が出現します。

聴覚低下

耳の神経が障害をうけ、耳が聞こえにくい、耳鳴りがするなどの症状が現れます。

眼の症状

角膜混濁(かくまくこんだく)

角膜に渦巻き状の混濁が確認されます。症状は幼児期より出現することが多く、一般的に視力には影響がないと言われています。
他に、結膜、網膜の血管病変、水晶体の混濁などが認められます。

皮膚の症状

被角血管腫(ひかくけっかんしゅ)

被角血管腫
(画像転載禁止)

赤紫色の発疹が胸から膝まで、特にお腹、おしり、陰部などに出現します。
痛みやかゆみはありません。小児期より出現することが多いです。

低・無汗症

低・無汗症

発汗機能が障害されるため、皮膚が乾燥し、暑くても汗をかきにくくなります。また、体温調節ができなくなるため、真夏の炎天下のような環境ではうつ熱(体内に熱がこもること)発作や立ちくらみ、さらには便秘、下痢、吐き気などがみられるようになります。
幼児期より出現することが多いです。

消化器の症状

胃腸障害

食後に腹痛や下痢、吐き気、嘔吐などが現れます。
小児・青年期より出現し、年齢とともに悪化することがあります。

腎臓の症状

腎機能障害

尿中にタンパクが漏れ出てきて、その後腎不全にまで至ることがあります。重篤な臓器障害のひとつです。
思春期・青年期以降に出現することが多いです。

心臓の症状

心機能障害

心肥大や心筋梗塞、弁膜の異常、不整脈などが現れます。腎不全と同様に重篤な臓器障害のひとつです。
青年期以降に出現することが多いです。

脳の症状

脳血管障害

脳梗塞や脳出血を起こし、記憶障害や運動麻痺をきたす場合があります。
中年期以降に出現することが多いです。

精神の症状

精神障害

病気や症状のストレスなどから、うつ症状やQOL(生活の質)の低下などがみられることがあります。

関連情報

医療費の負担を減らす制度

資材請求

ファブリー病:患者さん向け資材一覧

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