ファブリー病Q&A 小児編 vol.04「特徴的な症状がそろわない症例」

ファブリー病 Q&A

ファブリー病に関して実際に先生方より寄せられた質問に、ファブリー病のエキスパートの先生にご回答・ご解説いただきました。

小児編 vol.04 特徴的な症状がそろわない症例

Q.両側手背と前腕部に血管に沿うようなピリピリした痛みを訴える10歳男児を診察しています。下肢に自覚症状はありません。運動時など体が温まったときや寒冷時に痛みが増強するということでファブリー病を疑いましたが、皮膚症状や角膜混濁が認められず、他の疾患も想定した検査が必要だと思われます。このようなケースもあるのでしょうか。

今回のエキスパート
岡山医療センター小児科 医長
古城 真秀子 先生

A.若年者では典型的な症状がそろっていないケースが多くみられます。


ファブリー病に特有の症状には、小児期に発現する四肢疼痛のほか、発汗障害や被角血管腫などの皮膚症状、下痢や腹痛、角膜混濁、耳鳴やめまい、成人期になって発現する腎症状や心症状などがあります。

しかし若年の患者さんでは、これらファブリー病特有の症状がまだそろっていないことが少なくありません。今後、これらの症状が発現しないかどうかを注意深く観察していく必要があります。

男児でファブリー病が疑われることから、まず酵素活性測定によるスクリーニングを実施していただきたいと思います。
さらに、ピリピリした痛みが上肢に限局しているのであれば、脊髄の圧迫などを鑑別するための整形外科的な検査も必要ではないかと思います。ファブリー病の中でも手根管症候群との鑑別が必要とされたという報告もありますので1)、電気生理学的評価も考慮されるとよいと思います。

1) Gahli J, et al. JIMD Rep. 2: 17-23, 2012


※ この記事は医師専用コミュニティサイト「MedPeer」内のコンテンツ「症例相談(Meet the Experts)」での質問・回答をもとに作成しております。


男の子でファブリー病を疑ったら、
まずα-ガラクトシダーゼ活性測定検査の実施を。


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