ファブリー病Q&A 小児編 vol.01「小児期の蛋白尿とファブリー病」

ファブリー病 Q&A

ファブリー病に関して実際に先生方より寄せられた質問に、ファブリー病のエキスパートの先生にご回答・ご解説いただきました。

小児編 vol.01 小児期の蛋白尿とファブリー病

Q.学校健診などで見つかった蛋白尿がきっかけで、ファブリー病の診断に至るようなケースはありますか。

今回のエキスパート
信州大学医学部医学科内科学第三教室 教授
関島 良樹 先生

A.蛋白尿は10歳代後半から認められることもあり、学校健診の検尿が診断に結び付くケースはあると思います。


ファブリー病はα-ガラクトシダーゼの欠損または活性低下により糖脂質が細胞内に蓄積することで生じます。糖脂質の蓄積に伴って全身の細胞機能が障害されるため、さまざまな症状が現れます。腎臓は主なターゲット臓器であり、腎機能障害に伴う蛋白尿は診断の手がかりとなりうる重要な所見の1つです。

小児期より典型的な症状を呈する古典型ファブリー病では、思春期に微量アルブミン尿が出現し、30歳代で蛋白尿が臨床的に明らかになることが多いとされていますが、10歳代後半から蛋白尿が認められることもあります。
酵素活性が比較的保たれる遅発型ファブリー病や女性のファブリー病では、成人になってから中年以降に蛋白尿が出現するケースもあります。

私自身は経験がありませんが、学校健診で見つかった蛋白尿がファブリー病の診断に結びつくケースはありうると思います。学校健診で見つかるとすれば、小児期から蛋白尿が出現する古典型ファブリー病だと考えられるので、多くの場合、蛋白尿の発現以前から四肢疼痛発作、発汗障害(無汗症、低汗症)などが発現していると思われます。さらに被角血管腫も認められればより疑わしいと言えますが、認められないケースもあります。


※ この記事は医師専用コミュニティサイト「MedPeer」内のコンテンツ「症例相談(Meet the Experts)」での質問・回答をもとに作成しております。


男の子でファブリー病を疑ったら、
まずα-ガラクトシダーゼ活性測定検査の実施を。


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